<レコチャ広場><尖閣の教訓3・完>検察って何様!?一番の驚きは船長釈放時の地検コメント―日本

Record China    2010年10月19日(火) 6時15分

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2010年9月に発生した漁船衝突事件に端を発した尖閣諸島をめぐる中国との対立により多くの劇的な変化が日中間に生じた。「日本人にとっての教訓」という視点からシンプルに考察した。写真は北京市検察院ビルの公開日の模様。

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2010年9月に発生した漁船衝突事件に端を発した尖閣諸島をめぐる中国との対立により多くの劇的な変化が日中間に生じた。「日本人にとっての教訓」という視点からシンプルに考察した。

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実は、一連の出来事の中で一番驚いたのは那覇地検次席による中国漁船船長釈放時の発表コメントだった。中国の態度の悪さが目に付いたが逆にそれによってあぶり出されたのは、前回触れた外務省も含め日本の急所だった。

政治家ならいざ知らず、一体いつから日本の検察当局は外交的な配慮から国内法を平気で曲げ、それを何のてらいもなく公式発表できるようになったのだろう。

前の原稿でも触れたように、外務省もよく平気で聞いていたと思う。

実際には政治的な判断を押しつけられたことに対する自己弁護としてコメントしたように雑誌などの解説は変に検察に同情的に流れているが、もし政治判断を押し付けられたとしても、公式には余計な説明をつけずに「取り調べが一段落したので処分保留で釈放する」とだけ発表すれば足りた。

政権奪取後に中央官庁において次官など役人による対外広報を締め付けた民主党がよく放置していると呆れる。

国会に那覇地検次席や最高検トップを呼ぶ動きもあるが、ぜひ徹底的にやってほしい。国民は、あの“検察による余分なコメント”に大いなる疑問を抱いている。この疑問に、検察関係者は国会などの場で答えていく必要があるだろう。

ちょうど同時期に発覚し世間をアッと言わせたのが大阪地検の特捜検事による証拠品ねつ造事件だ。エリートコースの花形検事がここまでの愚挙に出る、それぐらい検察の体質に問題があるのだろう。

事件は10月中旬現在、主犯の花形検事から当時の上司に累が及ぶ勢いだが、その元上司らはそろって容疑を否認し、ちょっと笑える取り調べ可視化まで求める徹底抗戦の構えを見せている。

もし元上司らが証拠ねつ造に加担していなかったとすると、今度は二人の取り調べに当たる最高検が現在進行形で事件をねつ造しようとしていることになる。底なしに救いのない“役所”である。

20年以上前に地方で1年間取材しただけなので、あまり偉そうに検察の全体像を解説はしないが、尖閣事件の際の那覇地検の非常識な発表を見る限り、最高検も一般常識からはかなりかけ離れてみえる。えん罪をねつ造するのは菅谷さんの足利事件で名を馳せたばかりの警察だけでないことはよく分かった。

もう一つ付け加えれば、民主党の小沢前幹事長の問題がある。党代表選への出馬では一般感覚とのかい離に驚かされた小沢氏だが、そもそも事件自体はかつての自民党政権時代における疑獄事件とはスケールの違う筋の悪いものだ。起訴したくてたまらない検察がよほど証拠、裏付けが足りないため2度に渡って不起訴にせざるを得なかった事件を「一般市民感覚のあるはずの」検察審査会が強制起訴と決めた。ところが、不服審査を申し立てたたった一人の人物にも、それを審査する平均年齢が若すぎるという審査会の不自然な構成にも週刊ポストが噛み付いている。大マスコミは小沢嫌いだから検察の信頼性が揺らぐ現在でも、小沢問題と絡めるのを避けていると指摘されるとそんな疑いも抱いてしまう。

さてさて、この国の刑事システムは一体どうなっているんだろう。もうあんなわけの分からない中国のことなんか、構っているヒマはない。(文章/NK)

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