高齢者社会が進展、一人っ子政策で家庭での介護も難しく―中国

Record China    2010年10月17日(日) 16時8分

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15日、中国で60歳以上の人口が1億6714万人になり、総人口の12.5%を占めている。子や孫が自宅で介護するというこれまでの伝統的なスタイルから、社会が介護するというスタイルへの変化が求められている。写真は浙江省の農村で暮らす老人。

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2010年10月15日、「2009年度中国老齢事業発展統計公報」によると、中国で60歳以上の人口が1億6714万人になり、総人口の12.5%を占めていることがわかった。今世紀半ばには総人口の3分の1が高齢者になるとみられている。浙江日報が伝えた。

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一人っ子政策の第一世代の父母が高齢者世代に入り、子ども1人で両親を看なければならなくなっている。今後さらに多くの家庭が老人4人、夫婦2人、子ども1人の「421」構造になっていくことで、子や孫が自宅で介護するというこれまでの伝統的なスタイルから、社会が介護するというスタイルへの変化が求められている。

また、農村の高齢者人口は全国の75%で、都市部よりも深刻な問題となっている。質の高い医療や看護のサービスや精神的な生活の質が相対的に貧しく、農村部における老後の生活は楽観視できない。「欧米諸国では経済発展後に一定の期間を経て高齢化問題が起きたが、中国は前倒しで出てきている」と語るのは浙江省老齢科学研究センターの王先益(ワン・シエンイー)副主任。中国老齢科学研究センターの調査によると、全国の都市部では半数近くの高齢者が子どもや配偶者の世話を受けておらず、農村部でも一人暮らしの老人の割合が4割前後に達している。

ここ数年、北京、天津上海など一部の大都市では訪問介護サービスが試験的に始まっているが、まだその数が足りず、このサービスでカバーできる割合は都市部でも55.1%、農村部ではわずか8.2%にとどまっている。中国民政部社会福利・慈善事業促進司の担当者は、介護施設の不足以外に、資格を持つ介護福祉士が全国に約2万人しかいないことが最大の問題だと指摘している。(翻訳・編集/中原)

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