<砂漠化>ダム建設で加速した水不足、8年内に水不足で多数の工場が生産停止へ―内モンゴル自治区

Record China    2010年10月19日(火) 10時59分

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14日、内モンゴル自治区の砂漠化について香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが伝えた。向こう8年以内に、内モンゴルの多くの工場は水不足により生産停止に追い込まれるだろうと言われている。写真は干ばつに悩む内モンゴルの大地。

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2010年10月14日、中国内モンゴル自治区の砂漠化について、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが伝えた。

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北京市から北に1000km弱のところに広がる烏拉蓋湿地。ここに住む遊牧民によると、02年、川の上流に工業用水確保のためのダムを建設したことによって、3年もたたないうちに湿地が枯渇してしまい、今では砂嵐発生源のひとつとなってしまった。水獲得のために建設したダムのために砂漠化が進む皮肉。水不足によってこの遊牧民は所有していた牛全頭を失い、北部のモンゴル国境付近にまで移動しているが、もしここにも工場群が建ち並んだら「もう越境せざるを得ないな」とつぶやいた。

中国の急速な発展に伴い、内モンゴル自治区でも多くの採掘場や工場が次々と建設され,これらの間を鉄道や道路が走り、人口が密集する街が現れた。水資源はこれらの産業に使われ、牧場消滅の勢いはたった数年で一気に北部の国境付近にまで広がった。一部の環境保護の研究スタッフらは、内モンゴルの工業乱開発が人類史上最大規模の人為的干ばつを引き起こしたと考えている。

内モンゴル自治区と比べ、その北側に位置するモンゴル国の気候はさらに寒冷で乾燥しており、環境も脆弱だ。もし砂漠化の原因が地球温暖化であることが事実なら、モンゴル国も内モンゴルと同様の結果になるだろう。しかし内モンゴルの牧場が消失し続けているのに対し、国境を隔てた北側には依然、牧場が存在している。小山の上のゲルに住むある遊牧民は、眼下の牧場が数年で多くの採掘場や工場に占拠される過程を見てきている。これらの工場が排出する粉じんや煙により、彼の牧羊も大量に死亡し、死んだ羊の内臓は真っ黒になっていたという。

専門家によると、地表水が枯渇しつつある内モンゴルでは、一部の採掘場や工場が非合法で井戸を掘り、地下水をくみ上げている。しかし一定の深さ以上の地下水は循環せず、100万年以上をかけて蓄積された地下水が一旦消失すれば再生することはない。向こう8年以内に、内モンゴルの多くの工場は水不足により生産停止に追い込まれるだろうと言われている。(翻訳・編集/中原)

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