菅首相が中国を牽制「多様な事態に対処を」―自衛隊観閲式、米軍も初飛行

Record China    2010年10月25日(月) 20時15分

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24日、自衛隊観閲式が開催され、隊員3800人、戦車など車両240両、航空機60機が参加。菅首相は尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件などを踏まえ、多様な事態に実効的に対処し得る態勢を常に取るよう、訓示した。写真は観閲式での菅首相、隊員、戦車、戦闘機など。

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2010年10月24日、自衛隊観閲式が自衛隊朝霞訓練場(埼玉県朝霞市・新座市)で開催され、隊員約3800人、戦車など車両約240両、航空機約60機が参加。日米安全保障条約改定50周年を記念して米軍による祝賀飛行も初めて行われ、日米の強固な連携をアピールした。菅直人首相は国際テロの頻発や北朝鮮のミサイル・核開発、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件などを踏まえ、「自衛隊は多様な事態に実効的に対処し得る態勢を常に取っておく必要がある」と訓示した。菅首相の訓示要旨は次の通り。

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自衛隊は創設以来、わが国の平和と独立を守り、国の安全を確保するという国家存立の根本にかかわる任務を遂行。近年は国際的な活動を含め任務は一層拡大しており、国民の自衛隊に対する期待も広範に及んでいる。

 

わが国周辺の安全保障環境を眺めれば、ミサイルや核兵器の開発が懸念される北朝鮮や軍事力の近代化を進め、海洋における活動を活発化させている中国にみられるように厳しさを増している。国際的にも大量破壊兵器の拡散、国際テロや海賊被害などの多様な事態への対応がますます求められている。自衛隊は多様な事態に実効的に対処しうる態勢を常にとっておく必要があり、真に役に立つ実効的な防衛力整備を進めるため、これからの時代にふさわしい防衛計画の大綱を本年末までに策定する。

安定した安全保障環境は地域の平和と繁栄の前提となっており、国際社会の課題の解決に国同士が協力して取り組むことはますます重要になると考える。私はかつて、わが国のPKO活動の原点であるカンボジアを訪問し、現地の方々が自衛隊の真摯な活動を称賛する様を直接目にした。現在もゴラン高原、ネパール、スーダン、ハイチ、東ティモールといった各地で隊員諸官が頑張っている。

自衛隊はこれからも国際的な安全保障環境の一層の改善を目指して国際的な活動に果敢に取り組むとともに、防衛交流や多国間の安全保障枠組みでの取り組みについても意欲的に進めていく必要がある。日米同盟はわが国の防衛だけでなくアジア太平洋地域の安定と繁栄を支える上で、重要な役割を果たしている。今年は日米安全保障条約の改定から50周年にあたる。この同盟関係を21世紀にふさわしい形で着実に進化させていきたい。

自衛隊は各種の自然災害への対応のほか、宮崎県において発生した口蹄(こうてい)疫への対応においても、長期間にわたり真摯な活動に取り組み、県民からも高く評価された。今後とも国民生活の安全のために自衛隊は持てる力を十分に発揮していくことが求められている。

これからも自衛隊は国民の負託と期待に応えるべく全力でその広範な役割を果たさなければならない。そのために隊員諸官に対して、(1)自らの任務に関する知識と技量を十分に持つこと、(2)自らが自衛隊員としてふさわしい倫理観と常識的な判断力とを常に維持すること、(3)真の勇気を持つ者として万が一の事態における瞬発力や積極果敢な姿勢を平素から涵養すること―の3点を望みたい。(取材・編集/HY)

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