健康にいい?「納豆カプセル」の製販業者、日本の“納豆博士”を勝手に広告塔に―中国

Record China    2010年10月25日(月) 15時7分

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24日、中国中央テレビの番組が、中国で売られている100種類近くの納豆製品の多くにナットウキナーゼの発見者である“納豆の父”須見洋行博士の名前が無断で使用されていたと報じた。写真は北京で売られている納豆。

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2010年10月24日、中国中央テレビ(CCTV)の番組「毎週質量(品質)報告」は、中国で売られている100種類近くの納豆製品の多くに、ナットウキナーゼの発見者である“納豆の父”須見洋行博士の名前が無断で使用されていたと報じた。

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中国では、血管の詰まりが原因である心疾患と脳血管疾患による死亡者数が年間300万人に上り、死因の3分の1を占めている。そのため、納豆の血液サラサラ効果には大きな注目が集まっており、様々なブランドの納豆製品が売られている。番組によると、そのほとんどに須見博士の名が冠されていたが、いずれも無断使用であることが分かった。博士は血栓溶解酵素ナットウキナーゼを発見し、納豆の長寿効果を一躍世界に知らしめた第一人者。

番組が取り上げた問題の商品は、大連の国人康集団が生産・販売している「高Nペプチド納豆カプセル」という健康食品。須見博士から認可を得て生産しているとし、心疾患や脳血管疾患に90%以上の効果を発揮すると謳っていた。このほか、北京には「須見納豆生物技術有限公司」という納豆メーカーも存在するが、これも博士とは無関係であることが分かった。

世界保健機関(WHO)の統計によると、中国には現在1億2000万人の心疾患・脳血管疾患患者がおり、24秒に1人が亡くなっている。こうした悪徳業者にとっては、まさに魅力的な一大市場となっているようだ。国人康集団の納豆カプセルは「服用1カ月で血液の粘りが改善され、サラサラの状態になる。血栓の溶解度は93%」など“効果”を大々的に宣伝していた。

だが実際は、何の科学的データもないことを国人康の社員が証言した。キャッチフレーズも「ネット上から適当にコピペしたもの」だった。須見博士との関係については「博士からもらった許可証がある。一緒に撮った写真もビデオもある」と主張したが、博士本人がこれを否定している。(翻訳・編集/NN)

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