Record China 2010年11月4日(木) 22時36分
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1日、華字紙・中文導報の楊文凱編集長は尖閣問題をめぐる日中の対立で、「両国民の反日・反中のうねりが見せた大きな破壊力」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は10月16日、陝西省西安市で行われた反日デモ。
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2010年11月1日、華字紙・中文導報の楊文凱(ヤン・ウェンカイ)編集長は尖閣問題をめぐる日中の対立で、「両国民の反日・反中のうねりが見せた大きな破壊力」と題した記事を中国のブログサイト・鳳凰博報に発表した。以下はその概略。
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尖閣諸島沖での衝突事件から始まった両国の対立は温家宝(ウェン・ジアバオ)首相と菅直人首相の「廊下懇談」により、一旦は緩和の兆しを見せた。10月12日には中国の高校生400人が予定通り訪日、同15日に北京の人民大会堂で行われた日中友好協会60周年記念式典には日本の各界から1200人余りが参加した。ところが、こうした政府レベルの友好交流とは対照的に民間レベルでは16、17日と2005年以来最大となるデモが発生。両国民の対立感情は大きなうねりとなり、驚くほどの破壊力を見せた。
2005年当時は歴史問題が発端でイデオロギー的色彩が強かったため、凍りついた感情を溶かすのは難しいことではなかったかもしれない。だが、今回は国家主権と国益が絡んでいる。“解凍”は容易ではないだろう。両国民は今回、新たな国際背景と国内情勢のもと、それぞれがうっ積したナショナリズムを爆発させた形となった。それは役人の想像をはるかに超えたもので、両国が新たに白兵戦に突入したことを意味する。
両国の対立は政府レベルから民間レベルへと浸透し、国民感情に深い傷跡を植え付けた。閣僚がどんなに戦略的互恵関係の構築を叫んでも、民衆の間の激しい対立感情は収拾がつかなくなりつつある。これは全く予想できなかったことであり、両国関係にとっては大きな悲劇ともいえる。だが、両国はもちつもたれつで切っても切れない関係だ。両国関係が困難に直面している今だからこそ、1人1人がもう1度じっくり考え直すべきではないだろうか。(翻訳・編集/NN)
●楊文凱(ヤン・ウェンカイ)
日本華字紙・中文導報編集長。上海の復旦大学中国語学科卒業。95年に来日。98年に中文導報入社。著書にコラム集「卒業10年」、社説集「天涯時論」、インタビュー集「人在旅途」など。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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