Record China 2010年11月5日(金) 11時18分
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1日、日本に留学経験のある中国の作家・陳希我氏は「日本人の潔癖」と題した記事をブログサイトに発表した。写真は東京・渋谷。
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2010年11月1日、日本に留学経験のある中国の作家・陳希我(チェン・シーウォー)氏は「日本人の潔癖」と題した記事をブログサイト・網易博客に発表した。以下はその内容。
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美しいものを嫌いな人はいないだろう。日本人の場合、その基本は「清潔」だ。日本文化の土台は「清潔」と言っても過言ではない。こう書くと、日本文化の土台は中華文化だと信じて疑わない中国人の自尊心を傷つけるかもしれないが、「漢字を使っているから」というだけでは根拠に乏しい。文字は単なる外殻、中核となるのはあくまでも言葉だ。
日本人の言葉も「清潔」である。中国語のように下品で汚い言葉で溢れていない。中国人の口が悪いのは、やれ文革のせいだ、やれ市場経済のせいだ、と言われるが、実はずっと昔からこうなのである。中国語の罵り言葉を並べてみれば、きっと壮観に違いない。中国人は「人を罵る」という必殺技を隠し持って生きているようなもの。それは母親のお腹から出てきた瞬間から備わっている。しかも、種類の多さは恐らく世界一だ。
そして、狙いを定めて“発射”すれば間違いなく相手を仕留める威力も持つ。筆者も当時、この武器を隠し持って意気揚々と日本に渡った。例えば、「操[イ尓]媽」(ツァオニーマー)という言葉。これは「お前の母親をてごめにするぞ」という意味だ。中国人にとって最大の勝利の快感は「敵国の女性をてごめにする」こと。だが、日本人の反応は期待を大きく裏切るものだった。彼らのGスポットは「馬鹿野郎」だったのだ。
「馬鹿」なんて罵り言葉のうちにも入らない。もっと口汚い言葉はないかと探してみたが、驚いたことに日本語には汚い言葉がほとんどない。日本人が書く絵もそうだ。筆者もその清々しい美しさに心奪われた1人。派手に主張するわけではないのに、ここまで人の心を惹きつけるとは。中国にいた時は分からなかった感覚だ。日本で生活するようになってマメに風呂に入るようになったのと同じように、そんな日本の絵が好きになった。
谷崎潤一郎は著書「陰翳礼賛(いんえいらいさん)」でほの暗さこそが日本の美だと論じた。西洋人が好む真っ白で清潔なものには「風雅」や「花鳥風月」が感じられないというものだ。こうしたこだわりこそが、日本人が「潔癖」である所以なのではないだろうか。(翻訳・編集/NN)
●陳希我(チェン・シーウォー)
1960年代生まれ。1990年代に日本に留学経験あり。教員や編集者、さらにはカジノや埠頭での仕事も経験した。帰国後は作家、コラムニストとして活躍している。比較文学・世界文学の博士課程に身を置きながら、雑誌の編集者を務めている。
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