体力・運動能力で日本に完敗…金メダル至上主義が招いた国民軽視のスポーツ政策―中国

Record China    2010年11月30日(火) 22時5分

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29日、中国人の運動能力や体力は年々衰える一方で、これは教育体制や政策の方向性が適切でなかった結果だと指摘されている。国民全体の健康よりも金メダルの数ばかりに気を取られている国家のスポーツ政策に対して、中国紙が疑問を呈した。写真は中国の肥満児。

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2010年11月29日、中国人の運動能力や体力は年々衰える一方で、これは教育体制や政策の方向性が適切でなかった結果だと指摘されている。国民全体の健康よりも、国際的舞台で獲得できる金メダルの数ばかりに気を取られている国家のスポーツ政策に対して、長江日報が疑問を呈した。

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2000年のシドニー五輪では28枚で世界3位。04年のアテネ五輪では32枚で世界2位。08年の北京五輪では51枚で世界1位。―これは、中国がオリンピックで獲得した金メダルの数だ。しかし、同じく10年の歳月は、アスリートではない一般国民の運動能力や体力を退化させる一方だった。

中国中央教育科学研究所が行った、心肺能力や柔軟性、体脂肪率などの項目を総括した国民の体力調査に関して、いずれの項目でも下降傾向が見られた。例えば、13〜18歳の1000m走の平均タイムは、1995年から2000年の間に9.6秒も落ちている。2000年以降はさらにこれが加速。青少年の肥満率は現在までに50%上昇し、都市部の男子学生に至っては25%が肥満という結果に。同じく青少年の近視率も11%上昇して31%となっている。

日中韓三国の青少年を比較したデータを見ると、中国の青少年は体格だけは立派だ。12歳男子の平均身長は156.38cm、体重は51.32kgで、韓国の同150.93cm、43.14kgを大幅に上回っている。しかし、同じく小学6年生の平均肺活量を比較すると中国は1820cc、韓国は3180cc。1日2時間以上の運動をする学生の割合は中国が6.3%に対し日本は21.3%。課外運動を行う中学生の割合は中国が8.0%で日本が65.4%。

体力調査の総合結果は、韓国がアジア首位(世界24位)。続いて2位が日本(世界29位)で3位が中国(世界32位)。金メダルの大量生産と国民全体の体力の底上げ。この悲しい結果を見るにつけ、より意義があるのはどちらなのだろうか…?(翻訳・編集/愛玉)

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