2011年1月19日、カナダ紙グローバル・ポストは記事「中国とのFTA交渉を行うべき＝さもなければ落伍するばかりだ」を掲載した。以下はその内容。

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胡錦濤（フー・ジンタオ）国家主席の訪米が世界的な注目を集めているが、カナダにとっても対中関係を進展させるチャンスだ。よく知られているとおり、中国の経済成長は目覚ましく、その分け前にいかにあずかるかが、カナダにとっては焦眉の急となっている。

カナダと中国の経済はきわめて高度な相補性を持っている。カナダは主要な天然資源産出国であり、中国は世界的な消費国の一つ。もちろん、単に再生不可能な資源を輸出するだけではなく、再生可能資源分野での協力も可能だ。両国はともに最高水準の環境保護技術開発を目指している点でも一致している。

協力を進めるためには貿易のみならず、中国でのインフラ投資にカナダが参与する必要もあろう。また、自由貿易協定(FTA)の協議を始めることが不可欠だ。すでにニュージーランド、チリ、ASEANは中国とのFTAを発効させており、カナダに残された時間は多くない。全てのプレーヤーが協議を結んでしまえば、カナダは成果ゼロという結果を受け入れなければならないだろう。

中国とのパートナー関係強化とFTA締結は、経済分野以外での主導権をカナダに与えるものとなり、他の重要なパートナーとの関係にも好影響を与える。ゆえに世界第二の経済体・中国と新たな関係を築くことは、何にも増して重要な事案と言えるだろう。（翻訳・編集/KT）