チベット仏教活仏の「中国スパイ」疑惑、インド当局が追及の手を緩める―中国紙

Record China    2011年2月9日(水) 16時7分

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9日、中国紙は、チベット仏教カギュ派の最高位活仏・カルマパ17世の「中国のスパイ」疑惑について、インド政府が問題の拡大を恐れ追求の手を緩めたと報じた。写真はチベット仏教の僧侶。

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2011年2月9日、中国紙・環球時報は、チベット仏教カギュ派の最高位活仏・カルマパ17世の「中国のスパイ」疑惑について、インド政府が問題の拡大を恐れ追及の手を緩めたと報じた。

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同紙によると、6日付インド紙テレグラフは「ニューデリーの高官が、チベット亡命政府が置かれているヒマーチャル・プラデーシュ州にカルマパ17世の調査を“ゆっくり”進めるよう忠告した」と報じた。カルマパ17世の滞在する寺院から総額100万ドル近い札束が見つかり、「中国のスパイ」との疑惑が浮上してから、約2000人の信者が徒歩で山越えしてまでカルマパが身を置くギュート寺を訪れ、夜通し祈りを捧げるなど支援活動を展開している。カルマパ17世は4日、長蛇の列を作る信者たちと面会したが、その中には中国・深センから来た人もいた。

カルマパ17世は大量の札束について、「インド警察の誤解」とスパイ説を完全に否定。チベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世も7日、「側近たちに不手際があったかもしれない」とこれを完全に擁護した。情報筋によると、こうした動きを受け、インド政府は最終的に「譲歩した方が良さそうだ」との考えに至ったという。

一方、7日付ザ・タイムズ・オブ・インディアは、当局が5日に行った家宅捜索で中国の携帯電話に使うSIMカードが3枚見つかったと報じた。昨年、ギュート寺を訪れた中国人は284人に上るが、この中に中国側スパイが紛れていた可能性もある、とインド警察はみているという。

このほか、8日付米紙ニューヨーク・タイムズは今回の事件について、「もともと中国への警戒心が強かったインドメディアをあおる結果となった」と指摘。インド各紙が「僧侶なのか、スパイなのか?」といった類の大きな見出しを付け一面で報じているとした。また、チベット問題専門家の意見として「亡命チベット人はインド政府にとって、単に国の安全を脅かす存在となった」と報じている。(翻訳・編集/NN)

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