国民の不満、まだ臨界点に来ていない!中国版ジャスミン革命呼び掛け、不発に―米華字紙

Record China    2011年2月23日(水) 12時55分

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20日、米華字ニュースサイトは、中国版ジャスミン革命は重慶の若者が面白半分に仕掛けた「単なる人騒がせ」だった、と報じた。写真は農民が不満を訴えたとされる北京の王府井。

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2011年2月20日、米華字ニュースサイト・多維新聞は、中国版ジャスミン革命は重慶の若者が面白半分に仕掛けた「単なる人騒がせ」だった、と報じた。以下はその内容。

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中国では今月17日ごろから、北京や上海など13都市で「中国のジャスミン革命」と名付けた集会を20日に開催することを呼び掛ける文章がネット上で広まり、当日は指定された広場などで当局による厳戒態勢が敷かれた。

だが、フタを開けてみれば「単なる人騒がせ」であることが判明。北京では20日午後、観光地としても有名な繁華街、王府井のマクドナルド前で北京郊外から出て来た1人の農民が不満を訴えたが、人だかりの大部分は単なる野次馬や記者で、結局、警察官や私服刑事が野次馬を追い払い、その場は解散になった。その他の都市でも小規模の集会はあったようだが、いずれも北京と似たり寄ったりの状況だった。

中国版ジャスミン革命の「発起人」はれっきとした民主化運動の活動家ではなく、ほんの遊び心でネットに書き込みをした重慶の若者だったと伝えられている。最新の情報によると、20日、当局に拘束されたのは前述の北京の農民1人と上海の3人のみ。他の都市で拘束者は出なかった。指定された広場などに集まった人の大部分は警察や記者、野次馬で、デモらしいデモは起きていないという。

北京では翌21日、新たなデモや集会などは起きなかった。デモの集合場所に指定された天安門広場付近では大勢の警察官がパトロールし、私服刑事が行き交う人々を注意深く観察する姿が見られる以外、市民生活はいつもと変わらない様子を見せた。

米VOAと英BBCは当初、「中国で数千人から1万人規模の『ジャスミン革命』が発生」とセンセーショナルに報じた。だが、その後これを証明する確かな証拠を示すことができず、「中国でジャスミン革命は起きるのか?」という論調に切り替わっている。そして、シンガポールメディアは21日、「中国版ジャスミン革命は単なる人騒がせだった」と結論付けた。

「市民が空腹を満たしたい、仕事がしたい、家を買いたい、と訴えるのは至極当たり前のこと」と語るのは、1989年の天安門事件で唯一投獄された中央委員、鮑(ほう)トウ氏。「中国社会が正常に回っている証拠。当局がそれほどピリピリする必要はない」と楽観的だ。このほか、女性作家の載晴(ダイ・チン)氏も「中国版ジャスミン革命の呼び掛けは一種の悪ふざけ」、雑誌「炎黄春秋」の章立凡(ジャン・リーファン)編集長も「中国はエジプトとは違う」としている。

章氏はまた、「中国社会は富の分配が不平等で、民衆が怒りをため込んでいるのは確か。だが、ジャスミン革命を起こす『臨界点』には達していない」と指摘、「民衆は政治改革に絶望的であっても、豊かな生活に対しては完全に絶望していない。ここがエジプトと違うところだ」と強調した。

また、あるネットユーザーはVOAとBBCが大げさに報じたことについて、中国で大規模なデモが起き社会が混乱することで中国の競争力が低下することを望んでいる米英や西側諸国の差し金、と不快感を示している。(翻訳・編集/NN)

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