マンション警備員の不当解雇が相次ぐ韓国で、住民らの決断が感動呼ぶ=韓国ネット「これこそが人の住む世界」

Record China    2018年1月17日(水) 11時10分

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13日、韓国で最低賃金の引き上げを理由にマンションの警備員の不当解雇のニュースが相次ぐ中、韓国南東部・蔚山市のあるマンションで住民らが自ら管理費を引き上げて警備員の雇用存続を守ったことが話題を呼んでいる。資料写真。

2018年1月16日、韓国で最低賃金の引き上げを理由にマンションの警備員の不当解雇のニュースが相次ぐ中、韓国南東部・蔚山(ウルサン)市のあるマンションで住民らが自ら管理費を引き上げて警備員の雇用存続を守ったことが話題を呼んでいる。韓国・ニュース1などが報じた。

ニュース1によると、232世帯が暮らす同市内のマンションでは、昨年12月の最低賃金の引き上げにより「住民の管理費負担額が増額する」との内容とともに「警備・清掃員の賃上げ」に関する案内が掲示された。案内には「(警備・清掃員の給与を)今年から適用された最低時給7530ウォン(約780円)台に引き上げる」「休憩時間を1時間30分増やして勤務者の人数を調整する」という二つの案が盛り込まれ、住民らがどちらか一方に投票するものだったという。

投票の結果、「給与を引き上げる」という意見が68%を占め、6人の警備員と清掃員は勤務時間の調整や人員の変動もなくこれまで通り働き口が守られることとなった。住民らが「お金より人」を優先した。今後、住民らは毎月9000ウォン(約930円)ほど多く管理費を支払うことになるという。

同マンションの自治会長は「最低賃金の引き上げにより人件費の引き上げも避けられなかった。住民としては管理費の負担が大きいと感じる部分もある」と話す一方で、「今回の決定は住民らの意見をまとめた結果であり、互いに共存できる案になったようだ。警備員の方々も共同体の一員であるため共存できることが望ましい」と評価している。

警備員の1人(63)は「住民らが警備員を共同体の一員として考えてくれたことがありがたく、力になる」とし、「住民を助ける仕事にプライドを持ち、少しでも安全と快適さを提供できるよう最善を尽くす」と語った。

関連記事を含めると、韓国のネットユーザーからは1万件以上ものコメントが寄せられている。当該マンションの住民らに対し「ありがとう」「いいニュース。費用がもったいないと思う人もいるかもしれないけど、これこそが世界の道理」「感動。これこそ共に生きる世界」「あなたたちが真の富裕者」と称賛コメントが続出している。

一方で、これに先立ってソウルの高級繁華街・江南(カンナム)市のあるマンションで住民代表会議により警備員94人が解雇されたことに対する意見も多く、「江南のマンションの住民よ、見てるか?これが人の住む世の中だよ」「いい所に暮らしているかもしれないけど心は貧しい」など厳しい声が上がった。

その他にも、新年早々の心温まるニュースに「これが当たり前になってニュースで取り上げられないようになってほしい」「こういう(温かい)ニュースが多い2018年になりますように」と願うユーザーも複数見られた。(翻訳・編集/松村)

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