中国の自動車ニーズに地域差、求められる販売戦略─英メディア

Record China    2011年4月29日(金) 9時27分

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27日、英フィナンシャル・タイムズは分析記事で、「中国では自動車に対する消費者ニーズが地域によって異なる。より細かな開発・販売戦略が求められている」と指摘した。写真は開催中の上海モーターショーの会場。

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2011年4月27日、英フィナンシャル・タイムズは、分析記事「中国における自動車ニーズの地域差」を掲載し、「より細かな開発・販売戦略が求められている」と指摘した。

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上海モーターショーの会場で、ある中国人経営者にインタビューした。一緒に話を聞いた山東省のメディアに勤める友人は、鋭い質問を投げかけた。「山東省の自動車販売量は全国有数に増加した。それなのになぜ、地元の消費者ニーズを考慮したマーケティング、商品開発を行わないのか。山東省には自前の自動車メーカーがないからか」

筆者には友人の気持ちがよく分かった。山東省には日系の一汽豊田、韓国系の北京現代、独フォルクスワーゲン系の上海大衆や一汽大衆、米ゼネラルモーターズ(GM)系の上海通用など自動車メーカーが多く進出している。しかし、彼らの眼中に山東省市場は存在しない。つまり地元のニーズをにらんだ商品開発、販売戦略は行われていない。

中国では地域によって消費者ニーズが大きく異なる。企業が自社製品を宣伝する場合は、地域差に向き合わざるを得ない。たとえば自動車なら、北京では大きさが重視され、上海では個人の好みが優先される。このため独ベンツ、アウディは北京に、ポルシェや伊フェラーリは上海に拠点を置く。アウトドア車一つをとっても、北京では性能と使いやすさ、上海ではスタイル重視だ。これが広州なら「一にも二にも日本車がいい」となるだろう。

北京や上海などの大都市以外も、車に対する好みは地域によって異なる。3年前の大地震発生以降、四川省では頑丈で高性能、安全なSUV(スポーツ用多目的車)が人気となった。一方、地理的に平原が多く、家族関係を重視する山東省では、高性能で車内空間が十分な車種が求められるだろう。

中国で地方のニーズに合わせた新車開発は、短期的には実現不可能かもしれない。しかし、地域ごとの販売戦略が求められているのは明らか。北京や上海など大都市を押さえればマーケティングは完了、という時代は過去のものになったのだ。(翻訳・編集/AA)

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