中国に不動産バブルは訪れるのか?―英紙

Record China    2011年5月1日(日) 11時38分

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4月29日、英紙フィナンシャル・タイムズの中国語サイトは、中国の不動産市場がバブル状態であるという諸説に対するドイツ・コメルツ銀行のアシュレイ・デイビス氏の否定説を掲載した。写真は広西チワン族自治区南寧市のマンション。

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2011年4月29日、英紙フィナンシャル・タイムズの中国語サイトは、中国の不動産市場がバブル状態であるという諸説に対するドイツ・コメルツ銀行のアシュレイ・デイビス氏の否定説を掲載した。以下はその内容。

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諸説その1―膨大な空室数の存在

否定説:各種統計には差があるが、一般に中国には6400万戸の空室が存在すると言われている。しかし、人口100人当たりに換算すると空室は4.8戸に過ぎず、米国の同5.9戸を下回っている。

諸説その2―高過ぎる不動産

否定説:一部の都市では確かに高いが、常軌を逸するレベルではない。平均年収に対する不動産価格を見ると、北京では38倍となっており、かなり高い。しかし、その他の都市、例えば遼寧省の省都・瀋陽市では10倍前後で、フランクフルト(5倍)とニューヨーク(12倍)の間に位置し、台北(20倍)やシンガポール(18倍)よりも低い。今後、所得水準の上昇が続けば、この割合はさらに低くなる。

諸説その3―住宅建設への過剰投資

否定説:不動産投資のGDPに占める割合は8%に達しているが、かつての日本の最高値を超えるレベルではない。また、どれだけの割合が過剰投資に該当するか、歴史上の根拠も存在しない。中国の総人口に占める都市人口の比率は2000年の36%から2010年には約50%へと急増しているだけでなく、低品質が原因の建て替え需要も多いため、高いレベルでの住宅投資が長期に継続することは可能である。

以上の理由から、中国の不動産市場には行き過ぎている面も確かに存在するが、真の意味でのバブルはまだ形成していないと結論づけることができる。

ただし、地方政府が財政収入を土地使用権の売買に頼りすぎていることには懸念を示さざるを得ない。地方政府の不動産市場への依存は深刻であり、市場が悪化した場合にはその支出能力に大きな障害をもたらす。中国経済の成長が緩やかになった時に、不動産バブルの問題、ひいてはそれが銀行システムに及ぼす問題が注目されるだろう。(翻訳・編集/HA)

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