Record China 2011年5月7日(土) 15時43分
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4月20日、中国の市場調査大手・CTR市場研究は、都市在住者の生活動向を調べる「CTR都市住民調査」の10年来の調査結果を統括し、中国における都市在住者の生活の変化を集約した。写真は、中国では良質な生活の象徴的存在・コーヒー。
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2011年4月20日、中国の市場調査大手・CTR市場研究は、都市在住者の生活動向を調べる「CTR都市住民調査」の10年来の調査結果を統括し、中国における都市在住者の生活の変化を以下の5点に集約した。中国の大手調査会社・CTR市場研究の特別提供記事。
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1)就業先企業の比率が変化、国営企業が大幅減
都市在住者の勤務先を国営企業・民間企業・外資企業の3つに大別した場合、国営企業の割合は過去10年で大幅に減じた。かわって、民間企業が経済と雇用に対する貢献度を上げ続けている。
01年の調査では国営企業に勤める人が全体の27.7%だったのが10年には14.4%に、反対に民間企業に勤める人の割合は4.6%から29.1%となっている。なお、キャリアに向ける姿勢については、国営企業社員がますます安定を求める傾向を強めているのに対し、民間企業社員はよりチャレンジを好む傾向が見られた。
2)「衣食住の確保」から「生活を愉しむ」へ
生活を維持するうえで十分に安定した収入を多くの家庭が確保した現在、都市在住者が生活に求めることは「衣食住の確保」から「生活を愉しむ」ことへシフトした。01年の調査では都市在住者世帯のエンゲル係数は平均33.0%だったのが、10年には19.2%となっている。同期間で持ち家を所有する割合は20.8%、自家用車を所有する割合は14.2%上昇した。物質的・経済的に飛躍的に向上した生活に対し、多くの都市在住者が求めるのは「精神的な充足」。「刺激やバラエティに富んだ生活がしたい」と考える人の割合は06年の35.8%から10年の49.6%に増加している。
3)「お金はあっても暇がない」大都市在住高所得層に新たな不満
都市在住者の48.7%は「現状の生活に満足」とした10年の調査結果だが、大都市在住高所得層にはさらなる不満の種が生まれ始めている。十分な収入と良質な生活を手に入れた彼らの多くが「お金はたくさんあっても(それを使う)時間がない」と考えており、過去3年間で生活に対する満足度は低下している。
4)インターネット普及
過去10年、インターネットの普及がメディア市場に与えた影響は計り知れない。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌という既存の4大メディアが停滞するのを尻目に、インターネットの1日あたりの到達率(特定のコンテンツに少なくとも1回以上接触した世帯や個人の割合)は、01年の5.9%から10年には45.2%へ上昇。1日あたりの平均利用時間は01年の75分から10年の94分となっている。
5)価値観の開放、そして再び伝統への回帰
思考や価値観が多元化し、生活のあらゆる場面で選択肢が増え続けているが、伝統的な価値観が消えてなくなったわけではない。612%の都市在住者は「伝統的な習慣や観念は非常に重要」と考えている。この割合はフランスや韓国よりも高い。これは関連産業の成長にも表れている。たとえば、漢方薬市場では健康補助食品なども含めた市場浸透率が08年の10.7%から10年の16.4%へ伸びている。(翻訳・編集/愛玉)
■CTR市場研究
本社を北京に置く中国の大手調査会社。国内最大の調査網を持ち、市場調査と分析、コンサルティングを業務とする。消費者指数、消費動向、メディア戦略、医療、自動車、金融、電子通信機器などの幅広い分野で展開する。
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