Record China 2011年5月13日(金) 17時20分
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東日本大震災から2カ月余。引き続く余震や放射性物質への不安から新学期が始まっても母国に残ったまま再来日しなかったり、入学を辞退するなど、中国人をはじめとする留学生の「日本離れ」が激しくなっている。写真は原発関連書籍を不安げに読む留学生(東京)。
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東日本大震災から2カ月余。引き続く余震や放射性物質への不安から新学期が始まっても母国に残ったまま再来日しなかったり、入学を辞退するなど、中国人をはじめとする留学生の「日本離れ」が激しくなっている。中でも深刻なのが、日本語学校。各種学校や専門学校など日本語教育関連の教育機関は全国横断的な「震災復興支援日本語学校協議会」(堀道夫代表世話人)を発足させ、呼び戻しに懸命だ。
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堀氏によると、日本では首都圏を中心に昨年4月時点で日本語教育機関で約4万3000人、大学(院)で約10万2000人、各種専門学校で約3万人の計約17万5000人(計420〜430校)の留学生が学んでいる。だが、このうち4月入学生の3〜5割が入学辞退や見合わせ、2年目以降の継続生の1〜3割が退学・休学し、入学手続き期限が迫っている10月(今年度後期)生も前年比7割減と極めて深刻。留学生の約6割が日本語学校を経由して上級の大学(院)に進学するが、「東北地方には日本語学校が少なく、幸い留学生の生命や校舎への直接的ダメージはなかった。しかし、このままでは政府の30万人留学生受け入れ計画は実現不可能になる。経営への影響も大きい」と訴えている。
留学生が減っている理由は、堀氏によれば、主に(1)風評被害(東京電力・福島原子力発電所事故の影響と余震、大きな地震がまた起きるのではとの不安)(2)母国の親による渡日見合わせの説得(3)未体験の大震災に遭遇したことによるトラウマ(心理的なダメージ)―の3点がある。
日本語学校などでは例年4月に始まる入学・授業を1カ月以上遅らせたり、学校のホームページや母国への電話などを通して呼び戻しに必死の努力を続けている。しかし、都内でも有数のターミナル駅に近いある専門学校の中国人クラス。5月の連休明けから始めたオリエンテーションに対し、出席したのは全生徒37人のうち約半数の19人だった。もう一度オリエンテーションを開く予定だ。
日本政府・入国管理局は10月生の在留資格認定書の申請締め切り期限(5月末)を6月20日まで延期するなどの例外措置を講じているが、焼け石に水。日本語学校協議会では「海外では誤った震災・原発事故情報が流されていて日本留学へ留学を妨げている」とし、引き続き正しく正確な震災・原発情報の発信に努力するほか、学生が留学しやすい環境づくに積極的に取り組むことを決定した。
政府・与党に対しては既に学費や学習奨励金などへの消費税の時限的免除を要請。また、留学生に呼び掛けて被災地に学生ボランティアを派遣したり、被災者への激励・慰問文を募集したりするなど、目に見える活動を展開していく考えだ。(取材・編集/RN)
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