Record China 2007年1月20日(土) 0時15分
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日本でも時々目にする不思議な色の卵・ピータンは、主にアヒルの卵から作られる加工食品。カルテノイドの一種であるルテインが含まれ、活性酸素を消去してがんを予防、老化に伴う視力低下を回復するそうだ。
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不思議な色と独特の風味を持つピータンは、中国料理店などで私たち日本人にもかなりなじみのある食べ物だ。豆腐の上にこれを乗せた「ピータン豆腐」は、中国料理の前菜の定番。ピータンは主にアヒルの卵である鴨蛋(ヤーダン)から作られる卵の加工食品だが、現在では鶏卵やウズラの卵をピータン風に加工したものも製造されているという。
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卵白部分は硬い褐色のゼリー状で、卵黄は暗緑色。味には普通の卵にないコクがある。どうやってこのような卵が作れるのか、不思議に思う人も少なくないだろう。ピータンの作り方は、まず炭酸ナトリウムや石灰、木灰などを混ぜた液に卵を殻ごと漬けてしみ込ませ、熟成させる。その後もみ殻を混ぜた黄土を塗って卵を容器に密閉し、さらに熟成させるというもの。これだけで普通の卵とは似もつかない「卵の漬物」が出来上がるのだ。
ピータンにはカルテノイドの1種であるルテインが含まれ、活性酸素を消去してがんを予防、老化に伴う視力低下を回復する。ほかにレシチンは細胞膜の形成に不可欠な物質で、記憶力を高め、老人性認知症の改善も期待されている。
中国でなぜピータンが作られるようになったのか、こんな面白い伝説がある。中国の江蘇省呉江(ウージアン)県黎里(リーリー)村にあった一茶館という茶館の主人が、灰と茶殻を捨てる場所に、飼っていたアヒルの卵が埋まっているのを見つけたのが最初というもの。
日本に輸入されるピータンのほとんどが、山東省で作られる青島ピータンなのだそうだ。これは独特の香りが薄く黄身が柔らかい。それでも匂いが気になる場合は、殻をむいて10分ほど置くか酢を使うとよい。ピータンはもともと保存食であるため、1年ほど保存が可能だ。
(参考:『食材健康大辞典』 時事通信出版局 2005年発行)
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