中国の原潜が尖閣に出現、人民解放軍が安倍首相に突きつける現実―米華字メディア

Record China    2018年1月16日(火) 11時20分

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15日、米華字メディア・多維新聞は、尖閣諸島水域に中国軍の原子力潜水艦が出現したことについて「人民解放軍が安倍晋三首相に現実を認識させようとしている」と伝えた。資料写真。

2018年1月15日、米華字メディア・多維新聞は、尖閣諸島水域に中国軍の原子力潜水艦が出現したことについて「人民解放軍が安倍晋三首相に現実を認識させようとしている」と伝えた。

小野寺五典防衛相は15日、11日に尖閣諸島水域で確認された潜水艦が中国軍の商級原子力潜水艦であったことを明らかにした。

これについて記事は「中国海軍は尖閣諸島海域の掌握力を重視し、日本政府に脅威を与え始めた。依然として日本が実効支配している尖閣諸島に対し、中国海軍が海上警備隊に代わって出動したことは中国側の姿勢を表すものだ」と指摘した。

そして、「日本政府は一帯一路構想に対する従来の態度を変え、前向きな姿勢を示すようになった。多くのメディアや学者が、この変化を日中関係改善の転機と認識している。しかし、関係回復には尖閣問題の新たな話し合いが必要だ。現在、中国は直ちに尖閣諸島を接収しようとしているわけではない。ひとまず、日本が尖閣諸島を国有化する前の、領有権争いの存在を黙認していた状態に戻したいのだ」と解説した。

その一方で「日本は尖閣諸島や東シナ海問題で依然として突破を図ろうとしている」とも指摘。昨年12月4日に石垣市が尖閣諸島の地名を「石垣市登野城尖閣」に改める動きを見せ、今月5日には日本政府が東シナ海海底の地名を変更しようとした。これについて、「日本が中国に対して十分な誠意を示していないことを表すもの。言ってしまえば、昨年下半期における安倍首相の対中姿勢の軟化には、日本の経済界からの圧力と米国の対中関係改善という大きな前提があった。これはつまり、日本が一帯一路に前向きな姿勢を示したからといって、中国側がよしとするわけではないことを意味している」と分析している。

記事は最後に「安倍政権にはまだ、米国との同盟関係によって中国をけん制しようという狙いがある。しかし、現在のトランプ政権は日本により多くの防衛面での負担を求めており、米国に尖閣を守ってもらうことは現実的ではなくなっている」と分析。「日本政府は依然として日中関係における立ち位置を定めかねているため、人民解放軍は連続して尖閣を航行することで安倍政権にプレッシャーをかけ、日本の各界に現状をはっきりと認識させる必要があったのだ」と論じた。(翻訳・編集/川尻

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