2011年5月30日、中国の排ガス規制強化を受け、海外のトラックメーカーが物流業界の買換え需要を狙っていることが分かった。中国当局は3．5トン以下の小型ディーゼル車について2013年7月1日から排出ガス基準「国4」（ユーロ4に相当）を適用すると発表したが、国内メーカーには「国4」をクリアする高い技術力がないためだ。中国の各メディアが伝えた。

中国自動車工業協会のアナリストは、「中国の商用車メーカーは、シェア拡大ばかりに目を向け、コア技術の研究をおろそかにしてきた」と話し、現時点では海外の技術を導入しなければ、「国4」に適合したトラックは製造できないと明かす。一方、商機に敏感な海外企業の中には、メーカーに技術を売り込むだけでなく、完成車を直接輸入販売してシェアを奪い取る動きもでている。

トラック製造大手の独MANの中国法人、曼恩商用車中国公司は先日行われた上海モーターショーに「国4」に適合した新モデル「TGX」、「TGS」をさっそく出品。同社の林建興総裁は「今後は高級トラックの需要が急増するはずだ」と断言し、物流業界をターゲットに排ガス基準を満たす上位モデルのセールスを強化していく方針を明かした。（翻訳・編集/JX）