2011年5月31日、中国の国家博物館でフランスの有名ブランド「ルイ・ヴィトン」の歴史を振り返る展示会が開催され、物議を醸している。中国新聞網が伝えた。

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「ルイ・ヴィトン芸術時空の旅」と題されたこの展示会は5月31日に開幕、国家博物館の4つのホールで3カ月にわたって開催される。陳履生（チェン・リーション）副館長によると、同博物館がブランド品の展示会を開催するのは今回が初めて。「この展示会が中国の文化クリエイティブ産業に何らかの啓示を与えることができれば」と抱負を語った。

ところが、ネット上では「国家博物館の威厳失墜」とユーザーたちが怒りの声を挙げている。同博物館は天安門広場東側に位置する総合博物館で、4年間の拡張・改装工事を経て、リニューアルオープンしたばかり。「展示できる中華文明はいくらでもあったはず。それが海外の贅沢ブランドとは」と不満は収まらない。

中国文化遺産研究院の張廷皓（ジャン・ティンハオ）前院長も「滑稽としか言いようがない。中華5千年の文化ではなく、商業ブランド品を堂々と国家級博物館に展示するとは」と痛烈に批判。「国家博物館は公共機関だ。教育的役割も担っている」と怒りをぶつけた。

これに対し、展示会を企画した王泊喬（ワン・ボーチャオ）氏は「カルティエも故宮博物院や上海博物館、大英博物館やメトロポリタン美術館でも展示会を開いたことがある。今回の展示会は芸術と商業の完全な結合だ」と反論。「国家博物館の前身は中国歴史博物館。お堅いイメージだったが、今回の展示会でより現代的な印象になったと思う」としている。（翻訳・編集/NN）