歓迎される中国の進出、でも「そんなに急がないで」―カザフスタン

Record China    2011年6月11日(土) 8時57分

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7日、米国公共放送NPRが発表したコラムは、各方面で急速に影響力を高める中国に懸念を示した。写真は中国・新疆ウイグル自治区のカザフスタン輸出向け農産物。

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2011年6月7日、米ラジオ局・米国公共放送(NPR)は、ウェブサイト上で「カザフスタン人の多くは中国からの投資に“急ぐべからず”と言いたい」と題するコラムを掲載、同国の各方面で急速に影響力を高める中国に懸念を示した。中国・環球時報が10日付で伝えた。

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ソ連崩壊後、国際社会で一旗あげたいと望んでいるカザフスタン。その願いをかなえてくれそうなのは、中国からの巨額の投資だ。しかし、多くの国民がその投資活動に対し「急いでくれるな」と考えている。中国の野心に対する恐れ、自国の80倍もの人口を持つ大国に飲み込まれてしまうのではないかという不安があるからだ。

中国の経済力について、世界各国はこれを受け入れるべきか、あるいは恐れるべきかと考えている。カザフスタンに多くの米ドルをもたらし、国土を縦断する鉄道に送油管建設、エネルギー開発プロジェクトへの協力を約束する中国。しかし、急激に接近する両国関係を喜んでばかりいないのが国民たちだ。そのきっかけは、ナザルバエフ大統領が中国に対し、食糧増産を目的とした250万エーカー(約1万平方キロメートル)の農地貸与を提議したことである。

これ以外に中国が着目しているのが、カザフ西部アクトベ州に眠る石油だ。中国のエネルギー企業はこの地に140億ドルを投じ、道路や高齢者養護施設の建設、教育設備購入などを行っているが、その実態はほとんど地元では知られていない。現地に進出してきた中国企業はほとんどローカル人材しか雇っていないためだ。ひっそりと力をつける中国勢力に気づかぬまま、中国への依存度は高まるばかりなのである。さらに、エネルギー以上に中国が欲しているのは現地での影響力だ。ロシアや米国が中央アジアで奮っている影響力を、中国は羨望のまなざしで見つめている。

ナザルバエフ大統領の対中政策に賛同する政治家すらも懸念の声を挙げるのは、「中国製品」の浸透である。それは衣類を中心として各方面でシェアを奪い、国内メーカーを倒産に追いやっている現状を嘆く声だ。(翻訳・編集/愛玉)

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