中国の廉価商品製造時代は終わりを告げる―英メディア

Record China    2011年6月14日(火) 14時45分

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9日、英誌は、安くて大量な労働力の恩恵を受けた中国製造業の時代はすでに終わりに近づいていると報じた。写真は中国のスーパーで売られる日用品。

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2011年6月9日、英経済誌エコノミストは、安くて大量な労働力の恩恵を受けた中国製造業の時代はすでに終わりに近づいていると報じた。13日付で環球時報が伝えた。

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中国の廉価な日常品を欧米に輸出している貿易会社・香港利豊集団(リー&フン)のBruce Rockowitz CEO(最高経営責任者)は「廉価商品の時代はまもなく終了する」と語る。70年代末の中国の改革開放以降、華南地区に集中したメーカーはかつてない低コストで製品を製造し、世界各地に販売を開始した。その後の30年間は、中国メーカーの恩恵によって、世界各市場でほとんどインフレが発生しなかった。しかし、その時代は今まさに終わろうとしている。中国人労働者の賃金が著しいスピードで上昇しているからだ。これが日常品の価格を大きく押し上げる。

一部のメーカーは、安い労働力を求めて中国西部やバングラデシュ、インドなどに生産ラインを移しているが、「かつての華南地区のような役割は果たせないだろう」と同氏は予測する。その規模的な代替が難しいだけでなく、原材料の値上がりやこれらの地区での今後の労働コスト上昇によって、効率的にもかつての華南地区とは比較にならないからだ。今後、日常品は毎年5%以上のペースで値上がりすると同氏はみている。

一方、中国の電子機器メーカーに目を向けると、全く違う状況が見えてくる。5月末に台湾で開催された「台北コンピューター展」へ出展した中国の電子機器メーカーの数は、昨年の200社余りから今年は500社以上に増加した。政府の支援の下、広東省の多くのメーカーが紡績製品や玩具などから電子製品へと生産品目を転換しているためだ。一部のメーカーは、アンドロイドOSを搭載したタブレットタイプのパソコンを100ドル、アップルのMac Bookに酷似したパソコンを250ドル以下で販売している。

こうした製品が、先進国で販売できるのか、品質や性能はどうなのか、さらには知的財産権が正しく処理されているのかなどははっきりしていない。しかし、廉価な日常品製造の時代が終わりを告げるのと同時に、中国の全く別の時代が目前に迫っていることを示していると記事は指摘している。(翻訳・編集/HA)

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