出稼ぎ労働者による暴動、地元当局が「都市戸籍」をエサに仲間の密告を奨励―広東省増城市

Record China    2011年6月21日(火) 15時41分

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20日、中国広東省増城市で3日間続いた出稼ぎ労働者による暴動で、地元当局が暴動の参加者に関する情報を提供した出稼ぎ労働者に「都市戸籍」と「報奨金」を与えることを発表していたことが分かった。写真は広東省深セン。当局と市民が一体となり治安を守っている。

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2011年6月20日、中国広東省増城市で妊婦が治安要員に暴力を振るわれたことを発端に起きた出稼ぎ労働者による暴動で、地元当局が暴動の参加者に関する情報を提供した出稼ぎ労働者に「都市戸籍」と「報奨金」を与えることを発表していたことが分かった。英BBC放送の中国語版ウェブサイトが伝えた。

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暴動が起きたのは今月10日。同市新塘鎮大敦村で露店を開いていた四川省出身の妊婦が村の治安要員に撤去するよう命じられた際、口論となり、地面に倒れたことを発端に出稼ぎ労働者の不満が爆発。暴動は3日間続いた。これまでに少なくとも25人が、警察官に投石したり、車に火を付けたり、近くの建物を破壊したりした行為で当局に拘束されている。

増城市公安局は17日、市民向けに「断固として違法犯罪分子と戦おう、違法犯罪人を積極的に検挙しよう」と訴える「通告」を発表。「通告」は、暴動参加者に関する情報を提供した市民に報奨金として5000〜1万元(約6万2500〜12万5000円)を支給するほか、情報提供者が出稼ぎ労働者の場合、「優秀出稼ぎ労働者」の称号を与え、同市の「都市戸籍」を与えると謳っている。

今回の暴動は背景に出稼ぎ労働者の不平等待遇があるとみられる。彼らは一般的に最も危険で誰もやりたがらないような仕事に就く場合が多いことに加え、都市戸籍がないため、都市住民と同等の社会保障もなく、子どもも義務教育が受けられない。今回、都市戸籍を報奨としたのは、それだけ戸籍による身分の差が大きいことの表れともいえる。(翻訳・編集/NN)

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