深刻な資産の海外流出、経済発展に影響も―中国

Record China    2011年6月27日(月) 18時49分

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26日、シンガポール国立大学東アジア研究所の鄭永年所長は、中国で資産の海外流出が加速しており、経済発展にも影響を与えかねないと指摘した。資料写真。

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2011年6月26日、シンガポール国立大学東アジア研究所の鄭永年(ジョン・ヨンニエン)所長は、中国で資産の海外流出が加速しており、経済発展にも影響を与えかねないと指摘した。中国新聞社が伝えた。

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鄭所長は北京で開催された第2回グローバル・シンクタンク・サミットで、中国は改革開放以降、多くの富を生み出してきたが、それを保護できていないと語った。「中国の多くの企業家、特に民間企業の企業家が国外に移住しているが、これは不正常な現象だ」とし、企業家は経済発展の主体であり、大量の企業家の海外移住は資産の流出を招くだけでなく、中国経済の発展にも影響を与えると指摘した。

招商銀行と米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーが今年共同で発表した「中国個人資産レポート」によると、中国で1000万元(約1億2500万円)以上の投資可能資産を持つ富豪のうち、60%近くが投資移民ビザをすでに取得したか、これから取得を検討すると答えた。1億元(約12億5000万円)以上の富豪では、約27%が投資移民として海外移住を果たしている。

2008年の金融危機以降、中国の資産流出は勢いを増している。鄭所長はその原因として中国のマクロ経済環境の変化を挙げ、国有企業の拡張が速すぎることが中小企業の生存空間を押さえつけたと分析。資産の海外流出を防ぐことが中国政府の重要な課題だと指摘した。

また、アナリストは、中国の富裕層の大規模な海外移住は中国の不健全な法制度や教育の遅れ、不完全な社会保障制度などと関係があると分析。企業家にとっては経営環境の悪化や先行き不透明な未来への不安、安心感の欠如などが原因になっていると指摘した。(翻訳・編集/TH)

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