Record China 2011年8月9日(火) 11時6分
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8日、生涯を賭けて乱世を正そうとした男の物語「孔子の教え」が、チョウ・ユンファ主演で公開されることが分かった。写真は映画のワンシーン。
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2011年8月8日、生涯を賭けて乱世を正そうとした男の物語「孔子の教え」が、チョウ・ユンファ主演で公開されることがわかった。
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春秋時代の中国に生を受けた孔子。戦乱の世に民に希望をもたらした彼の言葉の数々を編纂し後世に伝える言語録「論語」は、日本でも長い間語り継がれてきた。しかし、これまであまりに神格化され、崇高な存在であり過ぎたゆえに、我々は孔子本人のことを何も知らなかったといえる。本作は、挫折を繰り返しながらも、時代の流れに抗おうとする「人間・孔子」を初めて描く、最良の孔子伝であるといえるだろう。
そして、中国人俳優にとっては最も畏れ多い挑戦ともいえる孔子役に、チョウ・ユンファが挑む。中国語圏映画界が総力を結集させた本作品は、制作費2300万ドル、撮影期間は8カ月に及んだ。スーパースター、チョウ・ユンファにとっては新たなる代表作になるだろう。撮影終了後、チョウ・ユンファは一人ひとりと毎日握手をして、礼を言って現場を後にしていたそうだ。撮影スタッフは、彼のその人徳のある謙虚な人柄に、現代の「孔子」を見た思いがしたという。
監督のフー・メイのインタビューの様子を紹介する。
−なぜ、今、孔子を題材にした映画を撮影しようと思ったのですか?
きっかけは、2005年に製作した「漢武大帝」というドラマだ。漢の時代は様々な思想家が存在していたが、すべての思想が廃止された中、儒教だけが学術として認められた。それから何千年、歴史がどんなに変わろうとも、儒教は独占的に伝えられてきた歴史がある。でも、私はその絶対的に支持されてきた理由がわからなかった。孔子とは一体どういう人物で、なぜ、彼の思想が大切にされてきたのか。また、それとは裏腹に、孔子は文化大革命では批判対象でもあったわけだ。孔子までをも批判した中国という国、そして、その歴史上に混在する彼の存在意義。そのギャップが気になり、彼のことをもっと知りたいと思った。
−孔子を世界的知名度のあるチョウ・ユンファが演じたのには驚きました。孔子を誰に演じてもらうかは、すごく難しい部分があったと思うのですが。
実は今回、脚本家は四人いたのだが、どのパターンでも、私はチョウ・ユンファしかできないと最初から思っていた。孔子は神様のような存在だから、この役を演じるのは誰でもいいというわけにはいかない。史実によると、孔子は身長が高く、2メートル近くある。まず演技がよくても身長の問題があるし、何より重要なのは、そのカリスマ性。史実をふまえた上で、孔子を演じられる中国を代表するカリスマ性のある役者は、やはり、チョウ・ユンファしかいないと私は確信した。
−ロケ現場は主にどこで行われたのですか?
北京、それと、河北省の山中。
−中国ではどれぐらいの動員数を記録したのですか?
中国は動員数をカウントしないのでわからないが、興行収入は1億人民元を超えた。中国の年間映画の本数は420本ぐらいで、動員数1億人を超える作品は多くはない。私が覚えているので7、8作品ぐらい。
−日本の観客にメッセージをお願いします。
私が最も期待しているのは、数ある海外、アジアの中でも日本での公開だ。先にも言ったように、儒教への造詣は、中国人より日本の方々の方がはるかに深く、心の中にもその精神が刻まれていると感じている。福岡や東京での先行上映の時も、日本人の観客の質問は具体的で、孔子のことをよく理解していると感じた。中国の観客からは、日本人のような具体的な質問はなかった。私は孔子を理解している日本のみなさんに、この作品を認めてもらいたいと願っている。もちろん、娯楽性のあるエンターテインメント作品でもあるから、純粋に映画として楽しんで頂きたいとも思っている。
映画は10月シネスイッチ銀座ほか、全国順次ロードショーの予定。(編集/柚音)
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