Record China 2011年8月12日(金) 16時2分
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10日、ドイツのメディアは「米国の債務危機は中国の世界的地位を確立させたのか?」と論じた。写真は米ドル。
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2011年8月10日、ドイツのラジオ局ドイチェ・ヴェレは「米国の債務危機は中国の世界的地位を確立させたのか?」と論じた。以下はその内容。
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米国の負債は膨らむ一方で、最近はさらにその状況が悪化。米国債の格付けも引き下げられた。逆に、中国は米国債保有高が1兆ドルを上回り、経済の2ケタ成長が続いている。中国が米国に代わり政治上の世界リーダーの座に就く日が近づいているのだろうか?
五輪、万博、ロケット発射、深海探査、そして、わずか5年で世界最大の高速鉄道網を確立するなど、中国は自らが「西側を追い抜いた」ことを示す機会を決して逃さない。中国人民大学の金燦栄(ジン・ツァンロン)教授は「北京はすでにワシントンの謙虚な学生ではなくなった」と見る。5年前までは、米中の話し合いでは常に米側が議題を提案し、中国はただ小学生が先生の質問に答えるようにしているだけだったという。
香港大学の崔大偉(David Zweig)氏も、「中国は自らが強くなったことを自覚している。米国に台湾への武器供与を中止させることも不可能ではないと思っているが、米側からすれば中国の軍備増強が気になって仕方がない。米国は他国に干渉しすぎだと中国は不満に感じている」と指摘する。
中国共産党は少しの遠慮もなくクリントン米国務長官に対し、「中国とベトナム、フィリピンが争う南シナ海問題に米国が口を差し挟む権利はない」と言うようになった。日本との尖閣諸島紛争も「地域内の問題」だと譲らない。空母の試験航行も米国に対する示威行動の1つだろう。
米国と欧州の間にも問題は存在するが、両者の根底には信頼感が存在する。だが、米中間にはその信頼感すらないというのが両氏の見解だ。気候変動枠組条約締約国会議(COP)での口先だけの承諾、ダライ・ラマとの会談、台湾への武器供与などの問題で、中国は米国に対し「いつも優位に立ち、我々を支配しようとしている」と苦々しく思っているからだ。
中国が世界に与える影響力は日増しに増大している。だが、中国の指導部にとって最も重要なのは自国の安定だ。崔氏は「江沢民時代の終結とともに、海外経験のある指導部が実権を握る時代も終わってしまった」と指摘。「これは過去40年で例のないこと。現在の中央委員会で海外経験のある委員はわずか3〜4%。彼らの国際感覚は我々が想像するよりずっと狭いものかもしれない」との見方を示している。(翻訳・編集/NN)
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