「言論問題」で時事週刊誌の社長解任、共産党政権批判の記事掲載で―中国

Record China    2011年8月18日(木) 19時37分

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17日、中国の時事週刊誌「南風窓」の陳中社長が「言論問題」で解任されたと米華字サイトが伝えた。暗に共産党政権を批判する記事を掲載したことが直接の原因とみられている。写真は陳社長(2006年11月撮影)。

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2011年8月17日、米華字サイト・多維新聞は、中国の時事週刊誌「南風窓」の陳中(チェン・ジョン)社長が「言論問題」で解任されたと伝えた。「政治家が群衆の気持ちを管理することは長期的にみれば国家の利益を損なう」などと暗に共産党政権を批判する記事を掲載したことが直接の原因とみられている。

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記事によると、陳社長の解任を真っ先に明かしたのは香港衛星テレビの楊錦麟(ヤン・ジンリン)副総裁。17日早朝に中国版ツイッター「新浪微博」で「南方の某市の某週刊誌の社長が解任された。言論問題で責任を問われた形」とつぶやき、これが陳社長のことを指しているとの見方が業界関係者の間で広がった。

業界内部では、当局の「怒りの導火線」の火を付けた直接の原因となったのは、先月発行の同誌に掲載された近代中国外交史に詳しい台湾政治大学歴史学部の唐啓華(タン・チーホア)教授に対するインタビュー記事。タイトルは「狭い民族主義と外交政策」で同教授は「近代中国の狭い民族主義の源が、今日まで中国国民の世界を見る目に影響し続けている」としている。

このほか、唐教授は「中国は他国との協調を無視した『革命外交』と決別すべき」と指摘。「過去100年近くにわたり、中国の外交は内部闘争と政治宣伝の道具にされてきた。国民に『列強が中国をいじめた、仕返ししよう』と植え付けていては、彼らが公平な世界観と民族性を形成することは難しい」と批判した。

記事によると、同記事は同誌の公式サイトからは削除されたが、中国本土の各ニュースサイトに転載されたものはまだ閲覧が可能な状態。また、同誌の公式サイト上では陳社長の名前は削除されず、そのままになっているという。(翻訳・編集/NN)

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