2011年9月26日、世界各国は中国人観光客を「金のなる木」ととらえ、その驚異的な消費力を自分たちの国で発揮してもらおうと誘致に必死だ。しかし彼らが海外で散財することは、その分だけ中国の国内消費や関税収入が減ることを意味する。中国新聞網が伝えた。

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欧州最大の高級アウトレット・ビレッジ・グループ、VALUERETAILによると、中国人観光客の今年上半期における同グループ9店でのVAT（付加価値税）払い戻し販売総額は、昨年同期比で65％増加した。さらに米国では中国人観光客は観光業界最大の収入源であり、iPad2などの電子機器や高級ブランドのバッグ、化粧品などがよく売れるという。

中国人への観光ビザ発給要件緩和を実施した日本では、国慶節(中国の建国記念日)の休みを利用して訪れる中国人観光客のために大手デパート各社が手を結び、各店共通の優待クーポンを発行。インターネットを通じてクーポンを希望した中国人は25万人にのぼる。シェラトンホテル・グループは世界19の主要都市にあるシェラトンホテルに24時間対応の中国語デスクを設置し、中国人宿泊客の便宜を図る。

このように世界が中国人観光客の獲得に躍起になっている一方で、中国では「消費力の海外流出」「関税収入の減少」を苦々しく思っている人間も。「外国製品偏重主義ともとれる中国人の凄まじい購入欲のせいで、国内ブランドが一向に育たない」と国内の専門家は嘆いている。（翻訳・編集/本郷）