Record China 2018年1月19日(金) 21時10分
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平昌冬季五輪で韓国政府が推進するアイスホッケー女子の南北合同チーム結成に韓国内で20〜30代の若者層が強く反発している。文在寅政権にとって若者層の反発は想定外。政権の支持層とも重なるだけに戸惑いを隠し切れない様子だ。資料写真。
2018年1月19日、平昌冬季五輪への北朝鮮の参加をめぐり、韓国政府がアイスホッケー女子の南北合同チーム結成を推進していることに対し、韓国内で20〜30代の若者層が強く反発している。文在寅政権にとって若者層の反発は想定外。政権の支持層とも重なるだけに戸惑いを隠し切れない様子だ。
朝鮮日報によると、世論調査機関「韓国ギャロップ」が9〜11日に行った調査では、文大統領の国政運営について「よくやっている」との答えが20代で81%、30代では89%に達した。全体の支持率(73%)を大きく上回る数字だ。
そのため、今回の南北合意も20〜30代が積極的に支持するものと政権側は期待していたが、南北合同チーム結成に関しては20〜30代の反対が約82%で、全世代の中で反対の割合が最も高かった。政権が全く予想していなかった結果だった。
若者に人気のあるインターネットの各種掲示板には、政府への非難の声が殺到。文大統領の熱心な支持者だという20代のネットユーザーは「統一チームの結成は公正でも正当でもない」と書き込んだ。別のネットユーザーは「いったいなぜ北朝鮮と統一チームを結成するのか。延坪島砲撃や哨戒艦『天安』爆沈の件で謝罪すらしてないではないか」と憤った。
ソウル大など主要大学の掲示板にも「腹が立って、ろうそくを持ちたい(反対集会を開きたい)気分だ」「どう考えても韓国側が得することなど何もないのに、なぜ若い選手たちに犠牲を強いるのか」などとの不満が噴出しているという。
こうした若者層の反応について、同紙は「韓国の20〜30代は過去最悪の就職難と受験戦争を経験し、常に競争に追い立てられてきた。理念よりも不公正さや権力の横暴に強く反応する」と指摘。高麗大学統一外交学科の南成旭教授の「哨戒艦爆沈や延坪島砲撃、軍事境界線付近での木箱地雷事件など北朝鮮の挑発を目の当たりにして育った20〜30代は、北朝鮮に期待するという幻想を抱いていない」「今回の政府の決定は実利もなければ公正性・合理性もないと考えて怒っている」との見方を紹介している。
これに対し、与党「共に民主党」の関係者は「若者層が(保守政権の)10年間でまともな統一教育を受けられず、韓半島旗(統一旗)や南北合同チームの意味をよく分かっていないようだ」と反発。朝鮮日報は「1980年代に大学生活を送っていたような政権中枢部が南北問題を十数年前の視点で捉えていることに疑問を呈する声もある。20〜30代の北朝鮮観は昔の世代とは完全に異なっているのに、文政権の中心メンバーたちは依然として80〜90年代の思考回路で止まっているというわけだ」と皮肉っている。(編集/日向)
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