2011年9月22日までに、長城汽車が自動車部品製造大手の米TRWオートモーティブ（TRW）と戦略的パートナーシップ協定を結んだことが、このほど明らかになった。両社は共同で自動車セーフティシステムの研究開発を行う。中国の各メディアが伝えた。

今回の提携について長城汽車の魏建軍董事長は、「2012年にスタートする新しい中国の車両安全基準（C−NCAP）では、より高い安全性能が求められる。TRWとの協力を通じて、より高度な安全技術を開発したい」と抱負を語る。

両社は08年から長期的なパートナーシップ関係を築いており、TRWは当初、長城汽車の小型車「凌傲」のエアコン吹き出し口を製造していた。09年からはSUV「哈弗」やセダン「騰翼C30」にエアバッグやブレーキキャリパーを提供しており、「哈弗」に採用されたエアバッグの電子制御装置は、TRWが中国市場向けに開発したより安全性の高い製品となっている。現在は共同で、より経済性の高いステアリングホイールシステムの開発を進めているという。

またTRWのピーター・レイク取締役上級副社長は、「世界の自動車安全システムの先駆者として、アクティブセーフティシステムおよびパッシブセーフティシステムの両面から技術革新に取り組んできた。長城汽車は中国最大の顧客ではないが、長期的なパートナーとして今後も積極的に協力を進めたい」とコメントしている。

長城汽車は近年、車両や乗員に対する安全性能の強化を進めており、今年7月には世界最大の自動車安全システムサプライヤーであるスウェーデンのオートリブ（Autoliv）社と提携している。（翻訳・編集/JX）