園児死亡の悲劇を繰り返すな!中国の送迎バスにも日米並みの安全性を―中国メディア

Record China    2011年11月18日(金) 21時29分

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17日、甘粛省慶陽市で16日に定員オーバーの幼稚園バスがトラックと衝突し、園児19人が犠牲になった事故を受け、中国メディアが中国・日本・米国のスクールバスの違いを比較した。写真は17日、抜き打ち検査で定員オーバーが発覚した幼稚園バス。

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2011年11月17日、中国甘粛省慶陽市正寧県で16日に定員オーバーの幼稚園バスがトラックと衝突し、園児19人を含む21人が犠牲になった事故を受け、福建省のニュースサイト・東南網が中国・日本・米国のスクールバスの違いを比較した。

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事故を起こした幼稚園バスは定員9人のワゴン車に60人以上が押し込まれた状態だったという。安全管理のずさんさがこれほど多くの小さな命を奪ったと言ってもよい。対して、日本や米国ではスクールバスに対する安全管理はかなり徹底したものだ。

まずは日本。送迎バスの利用は幼稚園の場合が多い。定員は小型バスなら大人2人に対し園児12人、中型バスなら大人4人に園児39人。安全運転はもちろんのこと、人数確認も徹底。朝、園児を乗せる際は先生が必ず降車し、園児を安全にバスに乗せてから再び乗り込む。帰りも先生が先に降車し、園児を安全にバスから降ろして保護者に引き渡す。

だが、2007年7月に福岡県北九州市の認可外保育所で、遠足から戻った2歳の園児が炎天下の車内に3時間も置き去りにされ死亡するという痛ましい事件が起きた。これをきっかけに、安全管理マニュアルの見直しと徹底がさらに進んだ。

米国では子どもの安全を守るため、スクールバスに関する法律だけで500項目以上もある。公道での待遇も救急車並みだ。その安全性は自家用車や公共交通に乗って通学するより40倍も高いというデータもある。小型バスは衝突の衝撃が強いため、必ず3点式のシートベルトを着用。運転手に対する要求は高く、乗降車する子どもの名前の確認も徹底している。

専門のメーカーが製造し、丈夫で横転しにくい構造。「トラック並みの骨組みに観光バスのような設備」と言われるほど快適だ。黄色にしたのは見通しの悪い状態でも目立つようにとの配慮から。「9.11」以降はテロリストの標的にならぬよう、スクールバスの襲撃犯には20年以上の禁固刑を科すという法律もできた。

一方、中国では昨年7月、シートベルトの設置義務などを盛り込んだスクールバスの国家基準が制定された。だが、そもそも子ども向けに作られた正規のバスを走らせている地域は非常に少なく、多くは一般のワゴン車やバスをそのまま使っている。今回の悲劇も正規のスクールバスに定員以下の人数が乗っていれば免れたこと。北京や上海の大都市だけでなく、地方や山間部の子どもたちも安全なスクールバスに乗る権利はあるはずだ。(翻訳・編集/NN)

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