米国「太平洋の世紀」は明らかに中国狙い!―中国紙

Record China    2011年11月22日(火) 16時0分

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18日、中国新聞社は「太平洋の世紀は米国のものか」という題で、米国ヒラリー・クリントン国務長官の「21世紀は米国の太平洋の世紀」という寄稿や演説について取り上げた。写真は今年10月に南寧市で開催された第4回中国・ASEAN博覧会ビジネス投資サミット。

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2011年11月18日、中国新聞社は「太平洋の世紀は米国のものか」という題で、米国ヒラリー・クリントン国務長官の「21世紀は米国の太平洋の世紀」という寄稿や演説について取り上げた。

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米国はアジア太平洋地域において「より豊かで活力に富んだ、恒久的な太平洋パートナーシップや成熟した安定した経済構造の構築」を進め、リーダーシップを取ろうとしている。オバマ大統領もオーストラリア訪問時、「米国はポテンシャルに満ちたアジア太平洋地域に重心を置いている」と述べている。つまり、米国のアジア太平洋戦略の意図はふたつだ。ひとつはアジア太平洋地域の急速な発展に便乗してこの市場を開拓し、高い失業率と低成長の苦境から抜け出すこと。もうひとつは中国など新興大国の勃興に対応しつつ、アジア太平洋ひいては全世界の「ボス」の地位を確立することだ。

そもそもこの「太平洋の世紀」は米国政府が昨年打ち出した「アジア回帰」と根底は同じだ。多くの米国人は過去10年間「米国がうっかりアジア太平洋地域を見過ごしている間に中国が独り勝ちの様相を呈した」ことを後悔している。よって米国はアジアに「帰り」、主導権を奪回しようと考えているのだ。気をつけなければならないのは、過去10年間はたまたまアジア太平洋地域の情勢が安定していて、発展に最適な時期だったということだ。どの国も経済成長を最重要項目に掲げ、互いに尊重し合い、協力しながら発展するような良好なムードの中互いの繁栄を促してきた。しかし米国が「帰って」来てからは、一部の地域や国で争議が頻発し、米国は頻繁に同盟国と軍事演習を行い、陰で国家間の「仲違い」や「友好」の糸をひいている。中国を意識している意図は明白だ。

米国は過敏としかいいようがない。中国はもともとアジア太平洋地域において米国の利益を損なうつもりはない。中国の思考や行動は国民の生活向上のためにすぎず、近隣諸国と共に繁栄できるよう貢献したいだけだ。例えば、10年の中国対アジア諸国の貿易赤字は1040億ドル(約8兆円)に上り、モンゴル、日本、韓国、マレーシア、タイ、インドネシア、インドなどの最大輸出市場となっている。中国・ASEAN自由貿易区が始動した初年度には、双方の貿易額は4割近く伸びて2928億ドル(約22兆5000億円)となり、今年度は3500億ドル(約27兆円)以上と見込まれている。アジア太平洋諸国のほとんどが中国の経済成長から実質的恩恵を受けているのだ。

経済のグローバル化が進む中で、アジア太平洋地域の関係は日増しに緊密になり、早晩ひとつの大家族のような関係になるだろう。アジア太平洋地域は21世紀の希望であり、平和、発展、繁栄、友好の構築が共同の願いである。つまり「太平洋の世紀」は単に米国のものでも中国のものでもなく、アジア太平洋地域の諸国全てのものである。(翻訳・編集/中原)

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