人民網日本語版 2018年1月27日(土) 19時40分
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ここ数日、「旅かえる」というゲームアプリがモーメンツをにぎわし、大人から子どもまでこのゲームを楽しんでいる。
ここ数日、「旅かえる」というゲームアプリがモーメンツをにぎわし、大人から子どもまでこのゲームを楽しんでいる。「北京晩報」が伝えた。
▽アップルストアで1位に
昨年12月初めに日本でリリースされた放置型シミュレーションゲーム「旅かえる」には、「庭先」と「おうち」の2つのエリアしかなく、プレイヤーはただクローバーを収穫し、旅立つかえるのために支度を整えるだけで、かえるとの交流と言えば、かえるが旅先から送ってくる写真と土産だけ。かえるがいつ旅立ち、いつ帰ってくるかは、すべてアプリに委ねるしかない。
しかしこのゲームは1月21日には中国のアップルストアの無料ゲームランキングで1位を獲得し、微信指数も2600万を超えて、なんと人気ゲームアプリの「王者栄耀」まで上回る人気となっている。しかも「旅かえる」はまだアップルのiOSシステムに対応した中国版が開発されておらず、日本語のアプリがダウンロードされ、プレイされている点は注目に値すべきだろう。
▽ヒットの要因は「孤独を癒やす経済」
「旅かえる」の操作は非常にシンプルで、ポイントはクローバーを通貨代わりに、弁当やその他の物品と交換し、デンと構えた仏頂面のかえるをお世話するだけ。簡単なプログラム設定になっており、かえるの行動は一定ではなく、家にいる時もあれば、旅に出ている時もあり、旅先からは時々写真を送ってくることもあり、家に帰ってくる時は各地の土産を持ち帰ってくれる。ゲームのヘビーユーザーによれば、「どんな行動を取るかわからないからこそ、喜びは大きい。かえるが本当にいるように感じる」のだという。
プレイヤーによると、これまでのゲームは、1つのコマンドに対する反応はワンパターンで、プレイ時間が長くなると疲れを感じやすかったとし、ゲーム内のプレイヤーの管理下にないキャラクターはノンプレイヤーキャラクターと呼ばれ、言葉や動きはほぼ決まりきっており、驚きに満ちた喜びをもたらすことはほとんどなかったとする。一方の「旅かえる」はこのような局面を打破しているのだという。多くの一般的なプレイヤーには新鮮に映った「旅かえる」だが、実際には2001年に任天堂から発売された「どうぶつの森」との類似点がみられる。「どうぶつの森」の方がその動物の種類が多いだけだ。
あるプレイヤーは、「以前、日本の女の子が『どうぶつの森』で遊んでいて、ゲーム中の動物ととても仲良しになった。ゲームの設定によると、動物たちはこの子のゲーム機からいなくなる可能性があり、いなくなった場合は二度と会えないということらしかった。仲良しの動物がいなくなり、女の子はとても悲しがり、その後かなり経ってからソーシャルネットワーキングサービスを通じて、仲良しだった動物は今、誰のところに行っているかという質問を投稿したのだという。するとなんと返事が寄せられ、ある人のゲーム機の中にいることがわかった。その後、女の子とその人は実際に会うことになり、お互いのゲーム機を通じて、その人のゲームの中にいる動物と再会したところ、動物も彼女のことを覚えており、彼女に挨拶したのだという。このエピソードを聞いた時には涙があふれた。今の『旅かえる』もコミュニケーション型ゲームで、予測できない動きがプレイヤーに喜びを与えてくれる」と話す。
「王者栄耀」や「絶地求生」のようなゲームとことなり、育成型ゲームは手軽なゲームが一般的で、すき間の時間で遊ぶことができ、プレイヤーにとっても遊びやすい。極光ビッグデータ産業研究院は、「『旅かえる』の高度に人格化されたかえるは、プレイヤーの想像力や期待をある程度満足させられるので、これほど急速に人気が広がったのだろう」と分析している。
だが業界関係者の中にはヒットのより深層レベルの原因は、このゲームが「孤独を癒やす経済」として現代の多くの人々のニーズにぴたりとはまったことにあると指摘する。ゲームのかえるの状態にプレイヤーによってさまざまな意味が与えられ、リズムの速い生活の中で孤独や不安を感じている「空の巣青年」の自我がある程度投影されているとしている。遊び方がシンプルなため、ストレスも無く、大量のチャージに大金を払う必要もない。これがこのゲームが大勢の人に愛される理由だという。「旅かえる」のプレイヤーである王さんは、「かえるを育てるには、時々クローバーを摘んで、旅支度を調えるだけでよいが、自然とかえるのことが気がかりになる。自分の『かえるちゃん』はいろいろかわいいところがあって、本を読みながら居眠りしていたりすると、子どもの頃の自分を見ているような気になる。ゲームをしながら親の気持ちもちょっとわかるような気がする」と話す。
簡単で交流のない放置型ゲームの「旅かえる」。一人でいたいが孤独を恐れる現代人にとって、このゲームは一種の癒やしなのかもしれない。(編集KS)
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