「世界の工場」が青息吐息=欧州危機が直撃―英紙

Record China    2011年12月5日(月) 16時12分

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3日、英紙フィナンシャル・タイムズ中国語版によれば、世界の工場とうたわれた中国沿海地域の製造業は長期戦を続けているが、原材料高騰、労働力高騰などの圧力にあえいでいる。写真は中国沿海部の製造業。

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2011年12月3日、英紙フィナンシャル・タイムズ中国語版によれば、浙江省温州市にある興豊喫煙具製造有限公司 (Winfire)のライター工場で、同社海外貿易部長の孫さんは経済指数を見るまでもなく、中国製造業は厳しい局面にあると話す。今年、早くから海外の大口客は不安定な世界経済の先行きから新規注文を取りやめた。この工場では100人いた従業員を40人にまでリストラせざるを得なかった。

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この工場と同様の状況にある企業が、コスト高騰と労働力不足、利益率低下や海外注文の激減などにあえいでいる。中国が公表した11月の購買担当者指数(PMI)によれば、この傾向は中国全国で表れている。国内総生産(GDP)のおよそ50%を占める製造業がここ3年で初めて縮小傾向になった。11月PMIは10月の51・4から49・0に下落、50の閾値を超えた。新規注文と新規輸出注文指数も悪化傾向にあり、工場はすでにリストラ、原材料購入緊縮、減産に踏み切っている。

英スタンダードチャータード銀行の中華圏チーフエコノミスト、スティーブン・グリーン氏は、中国のPMI値は中国の製造業が全体的に縮小し始めたことを意味していると分析する。中国製造業不振の原因は世界経済の不振による。特にEUの需要不足によるところが大きい。世界の工場とうたわれた中国沿海部の製造業地帯で多くの製造業が長期戦を続けているが、原材料高騰、資金難、環境関係の法律厳格化によるコスト増、労働力高騰などの圧力に直面している。この上、注文が減り続ければどうなるのか。中国政府は製造業を技術力で区別する政策をとっており、国有系銀行から前出の喫煙具製造企業のような小規模で技術を必要としない製造業への融資は縮小している。製造業の大多数を占める紡績・アパレルの末端業界は、コスト高騰と資金難で青息吐息、技術の向上もままならない。(翻訳・編集/渡邊英子)

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