Record China 2011年12月30日(金) 12時32分
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25日、英紙デイリー・テレグラフ記者が、大気汚染が深刻な北京での生活を記した。写真は灰色の濃霧に包まれる北京。
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2011年12月25日、英紙デイリー・テレグラフは、英国人記者が大気汚染が深刻な北京で迎えた朝についての記事を掲載した。以下はその概要。
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いつもの日曜日と同じように、今日も7歳の息子のリフティングの音で目覚めた。息子は北京市の少年サッカーチームに所属している。そのコーチから携帯メールが着信した。寝室のカーテンを開けなくとも、外は濃霧で薄暗く付近の建造物が視界に入らないのがわかった。コーチのメールの内容はすぐに察しがついた。「霧のため練習中止」だ。
北京で生活する親として、重度の大気汚染のため1週間のうち数日は外へ遊びにも出られない子どもの気持ちを思うと心が痛む。毎日、服や窓ガラスだけでなく、息子の肺も汚染されていく。しかし、この濃霧がもたらす最大の影響は身体や精神の健康への被害ではないのだ。
北京が人の住む場所でない理由は、言葉で言い表すことのできない「灰色」の感覚だ。この灰色の濃霧によって北京空港ではフライトの遅延や欠航が相次ぎ空の交通渋滞を引き起こしてもいる。北京では、そんな灰色の現実から隔絶する術(すべ)を習得しなければならない。なぜなら灰色の現実にいれば、心も灰色にむしばまれるからだ。
ただし、濃霧の中での生活に慣れようとすることは、現実から目をそらすことではない。灰色も日常生活の切り離せない一部分だからだ。この経済成長の奇跡がもたらした副作用は、中国人が自分の時間と方法を使って解決するしか道はない。(翻訳・編集/津野尾)
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