中国を襲う高齢化、90年代の日本とは異なる問題も―米メディア

Record China    2012年1月7日(土) 22時16分

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5日、米ブルームバーグは「中国を“人口津波”が襲う」と題した記事を掲載し、中国が直面する高齢化問題について報じた。写真は南京の広場。

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2012年1月5日、米ブルームバーグは「中国を“人口津波”が襲う」と題した記事を掲載し、中国が直面する高齢化問題について報じた。6日付で新華社通信(電子版)が伝えた。

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最新の国勢調査によると、中国には現在60歳以上の人口が1億7800万人存在している。国連の予測では、この数は2050年には4億3700万人に達し、中国の総人口の3分の1を占めることになる。

中国ではこれまで、子供が親の老後の面倒を見ることが慣例化していたが、都市化の進展や一人っ子政策の推進によってこの形態が崩れつつある。中国の高齢化問題を専門に研究しているハーバード大学ケネディ政治学院アジアセンターのジョセフ・クリスチャン研究員は「これは人口の津波だ。多世代が同居するスタイルが消失してしまった」と表現する。

中国が直面する高齢化問題は、90年代の日本とよく似ているが、本質的に違っている点は、社会全体が富む前にこの問題を迎えたことである。

世界銀行の統計によると、中国には約3万8000軒の養老機構があり、270万床のベッドを提供しているが、60歳以上の人口の1.8%を満たしているにすぎず、先進国の平均数値8%に比べると大きく遅れている。身の回りの世話をする人がいない数千万人の高齢者に対応するため、政府は全国老齢工作委員会弁公室を設立し、高齢者の生活の安定を図ろうとしている。

また、政府は民間企業や非政府組織によるケア業務参入にも期待を寄せており、外国企業も中国のケアサービス市場への参入を図り始めている。しかし、外国企業が対象としているのは、高い支払い能力を有する富裕層で、例えば月3万元(約36万円)の介護料を必要とする施設など、一般市民には手の届かない価格設定が多いという。

高齢者問題のコンサルティング企業チャイナ・シニア・ケア(CSC)の責任者は「外国企業は富裕層のみを対象にするため、政府が直面する真の問題は貧困層への対応である」と指摘している。(翻訳・編集/HA)

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