難航するスクールバス新基準制定、大手主導に反発も=死傷事故多発を受け―中国

Record China    2012年1月10日(火) 8時9分

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9日、スクールバス事故の多発により、数十人の児童が犠牲になっており、中国国内ではバスの新基準制定が急がれている。だが、政府各部門やメーカー間での意見が一致しておらず、作業は難航している。写真は山東省龍口で導入されたスクールバス。

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2012年1月9日、中国各地でスクールバス事故が多発し、数十人の児童が犠牲になっている事態を受け、現在中国国内ではバスの新基準制定が急がれている。だが、政府各部門やメーカー間での意見が一致しておらず、作業は難航している。中国新聞網が伝えた。

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昨年12月27日から今年1月8日までに、中国工業情報化部はスクールバスの安全に関する4つの基準について意見を募集した。新基準の起草に携わる業界最大手の鄭州宇通集団は米国基準の採用を強く主張、他社の反発を招いている。

同社主導の新基準に基づいた場合、生産コストは20〜30%増加し、中小のメーカーが排除されることになるとして、他社からは「安全性の向上は必須だが、普及にはコスト削減も必要だ」と反対意見が上がっている。国家発展改革委員会の朱之●(ジュー・ジーシン=●は金が3つ)副主任も「速やかな普及のためには他国の基準を丸ごと採用するのではなく、地域の実情に合わせるべきだ」という見解を示している。

自社に都合の良い基準を作っているという指摘に対し、宇通社は「企業の利益ではなく、安全性を最優先して米国基準を参考にした。国情に合った基準づくりのために意見を出して欲しい」と述べた。

専門家は「安全とコストの両方を考慮する必要がある。米国も基準を4種類設けており、地域に応じて複数の基準を制定するべき」とコメントしている。新基準のバス普及には少なくとも5年が必要だという。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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