Record China 2018年3月12日(月) 10時30分
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10日、中国メディアの中国証券報が、日本の製造神話はもはや崩れたとする記事を掲載した。資料写真。
2018年3月10日、中国メディアの中国証券報が、日本の製造神話はもはや崩れたとする記事を掲載した。
記事は、「これまで日本製と言えばドイツ製と並んで高品質の代名詞だった」と紹介。しかし、「最近の相次ぐ不正問題発覚で、日本製は徐々にその輝きを失っている」と主張した。
記事はその例として、新幹線の台車に亀裂が入った問題を紹介。その原因は、「車両メーカーの川崎重工が製造過程において台車枠の底面の鋼材を削りすぎたことにある」と発表されたことを伝えた。「亀裂が生じた台車は川崎重工が2007年に製造したものだが、台車枠に部品を溶接する箇所を削った際、基準が7ミリのところを最も薄い所では4.7ミリしかなかった」と紹介。問題の台車枠には追加の溶接も施されていて、製造時点で傷が生じていたことも分かったという。
「問題は新幹線のみならず、自動車の分野にも及ぶ」と記事は指摘。エアバッグで世界シェア2位だったタカタが、欠陥製品のリコール費用の支払いができず経営破たんしたことや、三菱とスズキによる燃費試験の不正問題が発覚したこと、日産でも6カ所の工場で無資格者が完成検査を行っていたことが明らかになったことを伝えた。
そのうえで、「日本の匠の精神は衰退し続けている」と主張。「日本の国内総生産(GDP)に占める製造業の割合が、全盛期には4分の1だったのが、今世紀に入ってからは5分の1以下に減少している」と指摘した。また製造業の生産効率も減少しており、2017年の日本の製造業の労働生産性水準は、9万5063ドル(約1000万円)で、5年前と比べて10%減少したことを伝えた。これは経済協力開発機構(OECD)加盟国中14位だ。
このように日本の製造業が衰退している原因として記事は、「高齢化と密接な関係がある」と分析。「国内市場が小さくなる中で海外生産を増やしており、工場を主とする以前の方式は時代に合わなくなっている」と論じた。また「適齢労働者の減少で、技術者も減少していることも関係している」とした。
さらに、「日本経済の失われた20年によって従業員の士気が低下し、職業モラルが下がった」と分析。「従業員の責任感や会社に対する愛が以前ほどではなくなっている」とし、「かつての匠の精神が衰退している中で、競争力を保つために一部の企業は不正という手段を取るほかはなかった」と論じた。最後に「匠の精神という支えを失った後の日本の製造業は、徐々に輝きを失っている」と結んだ。(翻訳・編集/山中)
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