人民網日本語版 2018年3月16日(金) 18時40分
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「ガッキー」の愛称でおなじみの人気女優・新垣結衣と俳優・瑛太が主演を務める映画「ミックス」が9日、中国で公開された。しかし、公開5日で興行収入はわずか1400万元(約2億3500万円)にとどまり、各SNSでも大きな話題にはなっていない。
「ガッキー」の愛称でおなじみの人気女優・新垣結衣と俳優・瑛太が主演を務める映画「ミックス」が9日、中国で公開された。しかし、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)上では男性ファンらが「ガッキーと結婚したい」と大盛り上がりになっているものの、公開5日で興行収入はわずか1400万元(約2億3500万円)にとどまり、各SNSでも大きな話題にはなっていない。人民網が伝えた。
熱血コメディーの「ミックス」では、新垣結衣演じる元天才卓球少女の多満子が、失恋して落ち込み、実家に帰り、亡き母が経営していた「フラワー卓球クラブ」の再建に乗り出す。そして、ひょんなことから、瑛太演じる、妻と離婚した落ちぶれた元ボクサー・荻原久と男女混合ダブルス(ミックス)を組むことになる。クラブをつぶさないために、そして人生における前進を続けるために、クラブのメンバーたちは全日本卓球選手権のミックスで優勝することを目標に奮闘する。その過程で、多満子と荻原は恋と友情、そして、人生に必要な勇気を得る。
「ミックス」は、日本で興行収入15億円を記録した。2020年の東京五輪が近づき、日本でも抜群の知名度を誇るスター選手である福原愛の活躍などで卓球の注目度も上昇。そんな卓球をテーマにした「ミックス」は、「熱血」を好む日本の市場にも、東京五輪を意識した内容としてもピッタリだったため、注目度が上がり大ヒットとなった。
中国の情報コミュニティーサイト・豆瓣で「ミックス」の評価は7.5ポイントであることから、完成度は高いことが分かる。同映画を見た人からは、「熱血感にあふれ、泣けるシーンもある」との声も寄せられている。確かに、スポーツは見る人の心を熱くさせ、映画の中で目標をもって奮闘する主人公を見ると、多くの人はその姿を自分と重ねる。
それなのに、中国ではなぜ「ミックス」の興行収入が全く伸びていないのだろう?
まず、中国では「スポーツ」がテーマの映画はファンが少ない。加えて、映画のストーリーや人物設定、恋愛関係などはすべて「想定内」で、予想外の展開がないため話題性に乏しい。
近年、中国で公開される日本の映画が年々増加している。しかし、日本映画の公開は商業行為というよりは、ファンのニーズに応える行為と言える。「君の名は。」や「銀魂」など、大々的な宣伝に成功し、日本アニメのファン以外の人も映画館に足を運んだが、その他の映画は日本のアニメや映画が好きな人の間で盛り上がる程度にとどまっている。「ミックス」も、中国で公開される前に大々的に宣伝されることはなく、映画館に足を運ぶファン以外の人が少ないという結果になっている。
また、中国のガッキーのファンの多くは男性で、中国の男性にはまだ、自分の好きな女優が出演している映画をお金を払って映画館で見たり、SNSに感想を書き込んだりするという習慣がない。つまり、中国の男性は、特殊効果が使われた大作映画なら映画館に見に行くものの、低コストで製作された日本の映画はパソコンなどでお金をかけずに見るので、興行収入にはほとんど寄与していない。中国の男性は、自分の好きな女優のために、自発的に映画を宣伝したり、評価を転載したりして盛り上げるという意識に欠け、貢献度の高いファンとは言い難い。そのため、「ミックス」の動員数は伸びず、話題にもなっていないという状況になっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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