2012年2月1日、中国青年報によると、中国で肥満者が急速に増加している。1982年には肥満者の総人口に占める割合は7％でしかなかったが、2006年には15％にまで増加。現在は4人に1人が肥満者となっている。

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2010年に公表された報告書によれば、中国の肥満人口は3億2500万人に達しており、増加率は米国や英国など欧米各国をも上回っており、さらに20年後にその数は倍になっている可能性があると予測されている。

中国医学科学院の専門家は、かつて中国はやせている人が最も多い国の一つだったが、生活習慣の変化などにより、ごく短期間のうちに欧米諸国並みの水準に達してしまったと指摘する。特に、肥満児童は15年間で28倍に激増しており、7歳以下の児童は5分の1が標準体重を超え、7％が肥満で、その割合は欧米諸国をはるかに上回っているという。

そうした状況は、中国のダイエット市場を大きく成長させている。その市場規模は06年の時点ですでに110億元（約1320億円）にも上っていると、中国国際減肥美体協会の責任者は話す。また、ダイエット用品の市場も急速に拡大しており、市場規模はおよそ700億元（約8400億円）に達すると業界関係者は試算している。

しかし、市場の拡大に伴い、粗悪なダイエット向けの薬品や用品、サービスも増加している。違法な添加物を含むあるいは未認可の製品や薬品による被害が出ているほか、過剰な広告によって芸能人やモデルのような体型へのあこがれがあおられ、科学的な根拠のない無理なダイエットが若者の間で流行となり、その結果、健康を害したり、不妊症になってしまったりする女性もいるなど、社会問題となりつつあるという。（翻訳・編集/岡田）