中国人が金を買うのは経済衰退への備え―米メディア

Record China    2012年2月5日(日) 7時40分

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1月29日、米フォーブス誌(電子版)に「中国が記録的に大量の金を購入するのはなぜか?」と題した記事が掲載された。

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2012年1月29日、米フォーブス誌(電子版)に「中国が記録的に大量の金を購入するのはなぜか?」と題した記事が掲載された。2日付で環球時報が伝えた。

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アナリストによれば、2011年に中国が購入した金は前年の2倍に当たる490トンを超えた。中国の中央銀行である中国人民銀行は金購入を暗示している。1月にある行員が言った「現在、安全といえる資産はない。リスク回避の唯一の選択肢はハードカレンシー、つまり金だ」という言葉を、アナリストは中国が金を購入している証拠だと分析する。だが、この分析にはいささか問題がある。まず、中国政府は短期的投資戦略を公表することがほとんどない。次に、中国人民銀行の購買力はさほど強くなく、中国の外貨準備高は昨年第4四半期に下落している。そして、金の購入は中央銀行にとってリスクがある。

中国の機関投資家にも金に対してさほど強い需要があるわけではなく、購入しているのは個人だ。その理由は、単純にいえば季節性の需要だ。中国人は伝統的に旧正月に金を送る風習がある。だが、この解釈では昨年7月から始まっている金購入ブームを説明できない。インフレ抑制という意見もあるが、インフレ圧力が緩んでも金の購買はこれまで同様増えている。最も的確なのは中国人が金を資本流出の代替品にしているという解釈だ。

指標は中国経済が昨年9月末から徐々に回復し始めていることを示しているが、ここ数カ月、この国の悲観は深まるばかりだ。中国国民全員が現金を抱えて海外に行けるわけではないため、経済成長の先行きを憂う人々が次にすべきことは、不動産価格や株式市場の暴落、人民元の切り下げにも左右されない「金の購入」なのだ。

資本の流出と金の購入に関する最悪の結果は、中国経済の急激な流動性を吸引することだが、厳格な資本統制で資本を国内に引き止められれば、中国政府はこのミラクルを継続できるだろう。しかし、うまくいかなくなれば、一巻の終わりだ。金の購入も資本流出と大差はない。(翻訳・編集/渡邊英子)

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