都市化が進むも、スラム化や都市病も深刻化―中国

Record China    2012年2月12日(日) 5時49分

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9日、中国社会科学院は青書「国際都市発展報告2012」を発表。11年の中国の都市化率は51.27%に達しているものの、渋滞や環境汚染などに代表される「都市病」の爆発期に入りつつあると分析している。写真は出稼ぎ労働者が暮らしている海南省海口市の住居。

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2012年2月9日、中国社会科学院は青書「国際都市発展報告2012」を発表した。同報告では、11年の中国の都市化率は51.27%に達しているものの、経済や文化など各方面から検討するとかなりの水増しが含まれており、同時に、各地の大都市が渋滞や環境汚染などに代表される「都市病」の爆発期に入りつつあると分析している。10日付で京華時報が伝えた。

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11年の中国の全人口に占める都市部の人口比率は51.27%に達しており、統計学的には中国はすでに「都市化」国家に属している。同報告は、12年を「中国都市化元年」と位置付け、20年までの都市化率を55%と予測。この間に約1億5000万人が農民から都市市民へと身分が変わるとしている。

一方で、都市部で生活する元農民のすべてが真の都市市民になったわけではなく、人口や地域的な区分以外に、経済や社会、文化などの分野から判断すると、中国の都市化率には大きな水増し部分が含まれていると分析する。国連の統計によると、10年の中国の都市居住区のうち、スラム街の人口比率は28.2%に達しており、インドよりも0.1ポイント高くなっている。

同報告は「中国の大都市は今まさに都市病の爆発期に入りつつある」と指摘。国際的な例から見ると、急速な都市化が進む段階では、人口急増による都市インフラの慢性的な不足や交通渋滞、環境汚染、秩序の混乱など一連の問題が発生しており、中国でも同様の問題が各地で起きている。

また、将来の一定期間、これらの都市病が都市の発展と調和に影響を与える隠れた危険性をはらむとし、中国の各都市で「急病」「慢性病」「併発症」が同時に発病する可能性があると指摘している。(翻訳・編集/HA)

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