Record China 2018年4月1日(日) 7時0分
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中国と同様に韓国で大気汚染が深刻化している。今年最悪のスモッグが25、26日に発生し、ソウルなどの首都圏でPM2.5濃度が測定を開始した15年以来の最高値を観測。韓国紙は「マスクや空気清浄機が爆売れ」と伝えている。写真はソウル。
2018年3月31日、中国と同様に韓国で大気汚染が深刻化している。今年最悪のスモッグが25、26日に発生し、ソウルや京畿道などの首都圏で微小粒子状物質PM2.5濃度が、測定を開始した15年以来の最高値を観測。韓国紙は北京をほうふつさせるように「マスクや空気清浄機が爆売れ」と伝えている。
聯合ニュースによると、26日午前9時の時点で韓国のほとんどの地域でPM2.5濃度が重度汚染のレベルに達した。ソウルでは1立方メートル当たり88マイクログラム、釜山で53マイクログラム、光州で68マイクログラム、大田で55マイクログラム、京畿道で66マイクログラム、江原道で52マイクログラム、済州島で56マイクログラムとなった。
特にソウル、仁川、京畿道などの首都圏では前日に続いて2日連続で重度の大気汚染となったため、韓国政府は26日午前6時から「スモッグ天気応急排出削減措置」を始動。車のナンバーの末尾の数字が奇数か偶数かで行われる交通規制を始めた。
PM2.5などが韓国全土を覆う中、朝鮮日報は「マスクや空気清浄機などの関連用品が飛ぶように売れている。オフィス街にあるコンビニエンスストアではマスクが品切れになっている」と報道。インターネット・ショッピング・サイト「Gマーケット」では黄砂用マスクの売上は23日から25日にかけて、前月の同期間に比べ1177%増加したという。
Gマーケットの人気商品上位10位にはマスクや手指消毒剤など粒子状物質関連用品7アイテムがランク入り。鼻の中に着用する「鼻マスク」や、ベランダの網戸の内側に貼る「粒子状物質フィルター」など、異色の関連用品の売上も前週比で約82%増えた。
空気清浄機の売上も急増。1月1日から今月25日までで現代デパートの空気清浄機の売上は前年同期比で231.7%増加したほか、ロッテハイマートでも同期間の空気清浄機の売上台数が177%増加した。衣類に付いた汚染物質を除去する衣類管理機や洗濯乾燥機の売上も伸びている。
大気汚染の深刻化に伴い、韓国政府は27日からPM2.5の環境基準を日本や米国などの先進国レベルに強化した。これまでの基準と比べ、「良い」は同じだが、「普通」と「悪い」の幅が狭くなる。そのため26日午前9時のソウルの1立方メートル当たり88マイクログラムは「悪い」から「非常に悪い」になった。
新たな基準について、聯合ニュースは「中国で発生した大気汚染の影響を受けているため、国内の基準を変えてもPM2.5が減るわけではなく、意味がないとの指摘も出ている」と紹介。朝鮮日報は「韓国政府のPM2.5対策は(大陸からの)西風が吹かないことを祈るだけ」と皮肉っている。(編集/日向)
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