人民網日本語版 2018年4月3日(火) 18時20分
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米国が最近、中国に対して発動した「通商法第301条」に基づく調査についての議論の中で、海外から「中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した後の開放レベルが予想を下回ったことが、米国の今回の調査発動の原因の一つである」といった声が聞こえてくる。
中国のWTOへの承諾の履行状況は実際どうなのだろうか。関連部門の責任者や専門家が取材に答えた。
中国商務部の高峰(ガオ・フォン)報道官は、「中国はWTOに加盟して以来、真剣かつ全面的に加盟時のさまざま承諾を履行し、市場の開放を進めてきた」と繰り返し述べた。
中国交通銀行の連平(リエン・ピン)チーフエコノミストは、「WTO加盟から現在まで、中国は関連の承諾を積極的に履行し、銀行業、証券業、保険業などで一連の開放措置を相次いで採用し、金融業の開放では歴史的な成果を上げた」と振り返った。
現在、中国は世界一の貨物貿易輸出国であり、世界2位の輸入国であり、外資導入が最も多い発展途上国であり、主要な対外投資国でもある。
データをみると、中国はWTOの関税引き下げをめぐる承諾を履行し、関税の全体的水準が加盟当時の15.3%から現在は9.8%に低下し、WTOの全加盟国に対する承諾を履行し、WTOの発展途上国に対する要求を上回る成果を上げたことがわかる。
高報道官は、「貿易構造という要因を考えると、中国の実際の平均関税率(貿易加重平均)は4.4%しかなく、先進国の水準に非常に接近している。米国の平均関税率は2.4%、欧州連合(EU)は3%、オーストラリアは4%だ」と述べた。
同部の王受文(ワン・ショウウェン)副部長はこのほど、「WTOの定めるサービス貿易の160部門のうち、中国がWTO加盟時に開放を承諾したのは100部門だが、これまでに120部門を開放した」と指摘した。
商務部国際貿易経済協力研究院の李光輝(リー・グアンフイ)副院長は、「実際には、WTO加盟時の承諾の履行は、中国がこの数年間進めてきた開放拡大の取り組みのごく一部でしかない。中国は持続的に投資環境と市場環境を改善し、対外開放の歩みを加速させ、市場運営コストを引き下げ、より安定的で公平で透明かつ予測可能なビジネス環境を創出した」との見方を示した。
国務院が昨年発表した「対外開放を拡大して外資を積極的に利用することについての若干の措置に関する通知」は、内容の豊富な20項目の措置を打ち出して外資導入に力を入れるものだ。遼寧省をはじめ、全国7カ所に新たな自由貿易試験区を建設し、計11試験区によって東部、中部、西部をカバーする全方位的な制度革新の開放局面を構築し、新しい試験区外資系企業投資ネガティブリストでは前バージョンに比べて制限措置を27項目削減するとしている。また、商務部など各部門が発表した「外資系企業投資産業指導リスト」では、制限措置がこれまでの93項目から30項目減って63項目になった。
高報道官は、「米国が対中経済貿易問題をめぐり採用した一連の措置は、保護貿易主義の典型であり、冷戦思考とゼロサム思考で他国に損害を与えるものだ。中国を口実にしてこうした振る舞いをすべきではない」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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