Record China 2012年2月29日(水) 11時1分
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スーツにネクタイをし、頭は赤く染められたモヒカン。足元には各航空会社のステッカーが張り詰められたスーツケース。この男性はなんと中国全土を飛行機で駆け回って物乞いをしている「オシャレな乞食」なのだ。
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2012年2月27日、中国国営ラジオ局・中央人民広播電台は、中国全土を飛行機で駆け回って物乞いをしている「オシャレな乞食」について報じた。スーツにネクタイをして、頭は赤く染められたモヒカン。足元には各航空会社のステッカーが張り詰められたスーツケース。人民網日本語版が伝えた。
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この「オシャレな乞食」周飛(ジョウ・フェイ)さんは25日、重慶市にやって来て、通りがかりの人との写真撮影に応じていた。周さんの個性あふれるヘアスタイルに思わず振り返る人も多く、もしその手に物乞い用の器がなければ、乞食であるとは想像もつかないだろう。同日、重慶市の外国人が多い「洋人街」に現れた周さんは、物乞いをするときだけ着るという1着4000元(約5万円)以上もする高級スーツを身にまとっていた。普段はもったいなくて着ないとか。こだわりのヘアスタイルは、「毎朝、美容院に行って、15元(約190円)かけて、まっすぐ上に向いたモヒカンになるようセットしてもらっている」。1.5メートルほどの棒を肩に持ち、スーツケースを引いて、いろんな姿勢を披露する周さんの周りには、カメラを片手に多くの人が集まっていた。
写真撮影は1枚1元(約12円)。一緒に記念撮影をするなら、なんと100元(約1200円)だという。お金を自主的に払う若者も少なくない。周さんはうれしそうな表情で、阻止することもなかった。
自分の身分を説明するために、周さんは「俺は乞食。みんなが信じようが信じまいが、俺は物乞いする乞食!」と書いた表示を掲げているが、信じない人も多く、「パフォーマンス・アーティストではないか」とする人もいた。
周さんは、湖北省武漢市から海南省海口市、江蘇省南京市から重慶市などと記された飛行機のチケットを束ね、通行人に見えるように展示し、「昨年11月に浙江省温州市を出発して、物乞いをしたお金で買った飛行機のチケット」と主張。多くの人が「こんな方法で物乞いをする人もいるのか」と目を丸くしていた。
40代の周さんは、小学校までしか通わなかったといい、14歳で家を出て社会に出て昨年、記念写真で物乞いをすることを思いついたという。気になる収入はというと、「天気と運による。最も多い時で1日1000元(約1万2000円)くらいで、最悪な時は0元」と周さん。昨年11月に初めて、中国の7都市を回ったという。周さんは「この物乞いの方法で有名になりたい。そして、宴会への出演料が800元(約1万円)、ステージパフォーマンスが1万元(約12万5000円)、商品のイメージキャラクターが10万元(約125万円)の大物になるのが目標」と冗談っぽく話した。
「『オバマ大統領と結婚する』など自信過剰すぎる結婚相手の条件をぶち上げて中国全土で話題になった元スーパーマーケット店員「鳳姐(フォンジエ)」こと羅玉鳳(ルオ・ユーフォン)さんと同じで、周さんは有名になりたいだけ。こういう人が今たくさんいる」と冷静に評価する人もいる。それでも、「家を出て見知らぬ地で暮らすのはたいへん。少しでもたしになれば」とお金を器の中に入れる人がひっきりなしにいた。
周さん本人は「売名行為という人がいるが、私がしているのは売名行為か?売名行為とは漠然とした概念だが、私にはちゃんとした計画がある」とし、「将来は中国を一周し、最終的には慈善活動もしたい」と語った。(編集/TF)
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