人民網日本語版 2018年4月25日(水) 20時0分
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ローソンは23日から、スマホに専用アプリをダウンロードして、商品のバーコードをスキャンすれば店内のどこでもセルフ決済が可能になるサービス「ローソンスマホペイ」の実証実験を始めた。写真はローソン。
コンビニ大手・ローソンは23日から、スマホに専用アプリをダウンロードして、商品のバーコードをスキャンすれば店内のどこでもセルフ決済が可能になるサービス「ローソンスマホペイ」の実証実験を始めた。対象は東京都内の3店舗だ。ただ、日本では現金を使う人が依然として多く、この決済方法がどの程度、人手不足の解消につながるかなどはまだ未知数だ。新華網が伝えた。
23日午後、実験対象となっている東京都中央区にあるローソンに行ってみると、ダウンロードした専用のアプリを開き、店舗を選べば、バーコードをスキャンして商品を購入できるようになっていた。商品を選び、一つずつバーコードをスキャンしていくと合計額がスマホに表示され、クレジットカード、楽天ペイ、Apple Payのいずれかを使ってアプリ上で代金を支払うことができる。そして、最後に、店の出口に設置されている専用機器で、決済後スマホに表示されているQRコードをスキャンすると店を出ることができる。
ローソンのマーケティング本部長・野辺一也氏は、「コンビニで一番忙しい時間帯は早朝と正午。レジの前に長蛇の列ができるとお客さんは買い物に時間がかかってしまい、急いでいるため買い物をあきらめる人もいる。そうなると、店にとっては機会ロスとなってしまう。ローソンスマホペイを導入することで、お客さんは列に並ぶ必要がなくなり、店内のどこにいてもセルフ決済ができる」と説明した。
また、「レジの前にできる列の解消につながるだけでなく、お客さんの少ない深夜のレジの店員の負担を軽減し、多くの時間を商品棚の整理などに使い、日中の営業の準備をすることもできる。また、セルフレジなどの設備もいらないため、コストが低く、店内の空間が狭くなることもない。年内をめどに、全国の必要な店舗すべてに導入できるようにしたい」とした。
ただ、このサービスがどの程度ローソンの期待通りの役割を果たすかは今後の進展を見守らなければならない。多くの消費者は依然として現金を好み、スマホも十分には普及していないため、このサービスにとってはそれらの点が足かせとなりそうだ。
野辺氏によると、日本のローソンにおいては現金決済が80%を占め、クレジットカードを含む非現金決済は20%にとどまっている。また、セルフ決済はスマホを持っていることが条件となるサービスだ。
総務省の2017年版「情報通信白書」の統計によると、16年、日本の個人のスマホ普及率は56.8%だ。これは、米国やカナダ、英国、ドイツなどの欧米の先進国のほか、中国やブラジル、アルゼンチンなどの発展途上国よりも低い数字だ。
法政大学経営学部の李瑞雪教授は、「一つのシステムがかなり成熟すると、使用者はそれに依存するようになり、新しいシステムをなかなか受け入れることができない。日本でモバイル決済がなかなか普及しないのはそれが原因。日本では現金決済が非常に便利で、ATMが至る所にあり、多くの人は今の決済方法で満足している。その他、企業のイノベーションがここ十数年、十分に行われていないこととも関係がある」と分析する。
その点について、野辺氏は「日本もモバイル決済の推進に取り組んではいるが、他の買い物をめぐる体験が全く改善されないのであれば、消費者に決済方法を変えてもらおうと思っても、なかなかうまくいかない。当社は、買い物の過程を変えて、消費者がモバイル決済を使用するよう促していきたい」としている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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