痴漢に遭遇した女性が、その相手に勇敢に立ち向かう様子を撮影した動画が、ネット上で話題になっている。動画では、男が女性の胸を触っている様子が映っており、カメラに背中を向けたこの女性が、その痴漢らしき男の襟首をつかみ、「どこを触ってんのよ？」と問いただしている。さらに彼女は、この男に被害者の女性に謝罪するようにと毅然とした態度で要求していた。男が「すみません」と一言漏らすと、女性はさらに声のトーンを上げ、「ひ弱な女性は、どうせやられたらやられっぱなしだと軽く見てるんでしょう？」と一喝した。北京青年報が伝えた。

この動画がネット上に投稿されると、たちまち多くのネットユーザの関心を引いた。「この女性は素晴らしい。とても勇敢だ」といった、女性に対する支持や称賛を示すコメントが多数寄せられた。かつて同じような痴漢の被害に遭ったことがあるという張さんは、「地下鉄で似たような被害に遭ったことがあるが、黙って乗車位置を変えた。この女性が痴漢に抗議した行為はとても素晴らしい。同時に、自分の身の安全を守ることに対しても注意する必要がある。今回の痴漢行為を目撃した他の乗客が、この女性に援助の手を差し伸べて欲しかった」と話した。

この動画を撮影した鵬さんは、「動画は4月23日午後7時ごろに撮影した。ちょうど退勤ラッシュの時間帯で、地下鉄の車内はとても混み合っていた。事件が起こった時、ちょうどスマホをいじっており、女性は痴漢の目の前に立っていた。この男が女性を触っている瞬間を目にしたわけではないが、男が『すみません』と謝る声は聴こえた。動画を撮影したのは、女性の勇敢な行為を多くの人に観てもらいたいと思ったからだ」と話した。

警察側は25日、「被害者からの通報を受け、交通警察総隊は速やかに調査を開始し、容疑者の張という男を逮捕した。張容疑者は、自分が痴漢行為をはたらいたことを認め、警察は法にもとづき張容疑者を5日間の行政拘留処分に処した」と説明した。（提供/人民網日本語版・編集/KM）