Record China 2012年3月15日(木) 14時17分
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15日、中国政府が重慶市トップの薄熙来党委書記を更迭したと発表したニュースは、国内を大きく震撼させている。今年の中国は、国家指導者交代という重要な節目を控えている。秋に開催される共産党大会がそれに当たり、薄氏もここで最高指導部入りが目されていたからだ。
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2012年3月15日、中国中央政府が重慶市トップの薄熙来(はく・きらい)党委書記を更迭したと発表したニュースは、国内を大きく震撼させている。今年の中国は、国家指導者交代という重要な節目を控えている。秋に開催される第18回中国共産党全国代表大会(18大)がそれに当たり、薄氏もここで最高指導部入りが目されていたからだ。
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更迭の発端となったのは、前重慶市公安局長の王立軍(ワン・リージュン)氏の亡命未遂事件。薄熙来氏は2009年より重慶市内の暴力団を一掃する大々的なキャンペーンを展開し、大きな功績を挙げたとアピールしているが、前公安局長の王氏はまさにその主要な立役者であり、薄氏の腹心であった。しかし、今年2月2日に王氏は公安局長の職を解かれ、その4日後、四川省成都市の米国総領事館を“訪問”。一部香港メディアによると、その目的は、「局長解任決定に不満を抱き、薄氏やその一族の汚職を証明する資料を持ち込むため」「身辺の危険を回避し、保護を求めるため」ともされている。この亡命未遂事件について今月9日、薄氏は自身の監督責任を認めていた。なお、14日には温家宝首相がこれに関して言及。重慶市共産党委と市政府に反省を求めていた。
15日、中央政府は「薄煕来氏が重慶市党委書記、同委常務委、委員の職務を解かれた」と発表。後任として、張徳江(ちょう・とくこう)副首相が以上の職務を兼任するとした。
薄氏は一貫して政治改革に反対する保守派。事件によって、今秋の党大会で発表される人事もさらに不透明になる。薄氏の前任で、国家最高指導部入りのライバルと目されていた汪洋(ワン・ヤン)広東省党委書記など、改革積極派に傾く可能性が濃くなった。国家幹部の子女である“太子党”の薄氏に対しては、この最高指導部入りを阻もうとする流れもあり、汚職や職権乱用などの疑惑もまといついていた。次期国家主席とされる習近平(しゅう・きんぺい)副主席も薄氏と同じく“太子党”の一員であり、その権力図にすら影を落とす可能性がある。(翻訳・編集/愛玉)
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