「中国政府にだまされた」、チベット族遊牧民が定住化政策に怒りの声―オランダメディア

Record China    2012年4月5日(木) 20時7分

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3日、中国政府の定住化政策により、チベット族遊牧民は伝統的な生活スタイルの変更を余儀なくされている。写真はチベット族の女性。

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2012年4月3日、中国政府の定住化政策により、チベット族遊牧民は伝統的な生活スタイルの変更を余儀なくされている。オランダのラジオ局RNWの中国語版ウェブサイトが伝えた。

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チベット族のGatouさんは生まれた時からチベット(青蔵)高原で遊牧生活を送る毎日だった。ところが、現在は青海省のチベット族自治州であるゴロク・チベット族自治州に大量に建てられたレンガ造りの家の1つに住んでいる。

これらは、中国政府が無償で支給したものだ。近代的な生活とは無縁だった彼らに「電気のある生活」を与えたことになる。だが、伝統的な生活スタイルは完全に崩されてしまった。中国政府は数十億ドルもの大金をつぎ込んで、チベット族遊牧民の定住化を進めている。

中国政府の言い分は「遊牧民の生活レベルの向上」と「『世界の屋根』の環境悪化を食い止めるため」。だが、これは中国政府によるチベット族文化に対するさらなる「侵食」だとみる向きは多い。

遊牧民たちも「中国政府にだまされた」と不満の声を上げている。40代のNorbuさんは「家畜を売って定住すれば安定した仕事をくれるといったのに、紹介されたのは期間工の仕事。これでは家族を養えない」と怒りを隠せない。

こうした不満が蓄積された結果が、過去1年の一連のチベット族僧侶による焼身自殺事件につながっている。英ロンドンに本部を置くNGO団体「自由チベット」のステファニー・ブリグデン代表は「彼らは史上最大規模の『追い出し』に見舞われている」と話す。

正確な数は把握できていないが、国連が最新の中国政府による報告を引用して発表したところによると、チベット高原で生活していた225万人の遊牧民のうち、50〜80%が「引っ越し」を余儀なくされている。こうした定住化政策はチベット自治区だけでなく、青海、四川、雲南、甘粛の各チベット族自治州でも実施されている。(翻訳・編集/NN)

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