米中貿易戦争の休戦で慌てるEU、「日本や韓国も同じ」―中国紙社説

Record China    2018年5月23日(水) 7時10分

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22日、環球時報は、米中貿易戦争が「休戦」状態になって欧州連合(EU)が慌てている理由について論じた社説を掲載した。資料写真。

2018年5月22日、環球時報は、米中貿易戦争が「休戦」状態になって欧州連合(EU)が慌てている理由について論じた社説を掲載した。

社説はまず、フランスのルメール経済相が20日、「欧州が強硬な立場を示せなければ、米中合意の犠牲品となるかもしれない」と発言したことを紹介した。

その上で「EUは米国、中国との三角関係の中で、米国はEUにとっての盟友であり、一緒になって中国に圧力をかけてくれるという幻想を抱き続けていた。しかし米中間の合意により、その希望はあっという間に米国による圧力への憂慮に変わった。EUの経済力は強いが、28カ国の集まりであるがゆえに、その団結力は米国のパワーより弱い」としている。

また「鉄鋼、アルミ製品の関税問題で、EUの求めに対して米政府は猶予期間を月単位にするなど、しぶしぶ同意した。しかし、中国と合意に達した今、米国がEUの適用除外を続けるかは疑わしい。そして、この問題だけならEUも耐えうるかもしれないが、米国はさらに欧州企業のイランからの撤退、自動車関税引き下げ、ドイツによるロシアとのパイプライン建設停止なども要求している」と論じた。

そして「欧州が米国に抱く憂慮は、きっと日本や韓国も持っている。そもそも大きな問題は、米国が世界貿易機関(WTO)のルールを無視していることにある。世界の貿易体系を公平化、安定化するためにやるべきことは、米国の利益のために構図を再編するのではなく、WTOの基本ルールを守り、その威厳を保つことだ。米国がWTOを飛ばして行動しようとするならば、世界の主要貿易大国は一致団結して抵抗すべきだ」と指摘している。

社説は「米欧の軍事同盟関係が貿易同盟にまで延伸することはあり得ない。一方で市場が拡大し続けるわが中国は、米国からの輸入が増えるからといって欧州の輸入を削るということはない。今、WTOルールは米国に対して非力になっている。その権威を復活させ、米国に畏敬を抱かせるためには、WTOメンバーが真に団結することが必要だ」と結んだ。(翻訳・編集/川尻

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